3連休だったので、1日有休を取り4連休にして、宮古島に行った。 宮古島はとても良く知られた観光地だと思う。 だから、一々説明などは書かずに、写真を中心にスピード感のある記事にしようと思ってたけれど無理だった。
決めるまで
夏だし白亜の海を見たく、沖縄の、なるべく離島に行きたかった。 沖縄は遠い。東京から大体1500km、飛行機で2時間40分。石垣になると約2000km、飛行機で約3時間30分。 石垣~台北は約300km、与那国島だと台湾島まで約100kmだから、少なくとも所要時間や移動距離で見れば、台湾という外国に行くようなものである(まあ、飛行機だから早いけれど)。 で、人気だし、飛行機代は高いし、どうせなら行って沢山楽しみたいと思っていたところ、仕事の忙しくないときに3連休があったので、1日有休をとって4連休にし、沖縄に行くことにした。
沖縄のどこを見るか。沖縄といえばとりあえず本島だが、本島は渋滞がひどく、レンタカーの長距離移動が大変で、しかも人が多いという偏見がある(だいたい皆北部を目指すが、北部まで空港から結構掛かる…かな?)。 また、白亜のビーチ(で、できれば泳げるところ)というと、意外と沖縄本島には少ないイメージが有り、やっぱり離島に行きたい。 特に、ビーチランキングではよく宮古島・慶良間諸島のビーチが上位に入っていたので、このどちらかの島にできれば行きたかった。 www.tripadvisor.jp
ただ、慶良間(特に渡嘉敷)は那覇からの1日ツアーが多く、3泊4日だとどうすればよいのかいまいち謎だった。 それで、宮古島の他に、離島である久米島(ハテの浜を見たかった)、与論島、石垣島を候補に入れつつ、 飛行機で行くしか無いから(もし時間に余裕があるならフェリーに乗りたかったが、無理)パックツアーとSkyscanner + じゃらんを見て、宮古にした。
久米島は久米島イーフビーチホテルがそこそこリーズナブルなことも魅力的だった。 直行便(JTA91、羽田 06:55 → 久米島 09:25)も丁度出ていて、時間も効率よく使えそうだった。 なんでやめたんだっけ。
「宮古にした」と書いたが、予約は結構大変で、3週間前だというのに、既にかなり飛行機が埋まっていた。 特に羽田~那覇が激戦区で、パックツアーだと殆ど座席が埋まっていた。 で、時間を少しピークから前後させたりして何度も検索を繰り返し、なんとか空いている便・ツアーをスカイツアーズで見つけて予約した。
値段は、ビーチに近いリゾートホテルではなく(これだと10万のオーダーに)市内の安ホテル滞在で、3泊4日82500円くらいだった。 まあ、仕方ない…。
沖縄の混雑
渋滞といえば、そもそも那覇空港が限界に近そう。夏の土日とか明らかに那覇線が需要過多だと思うのだけれど。 かといって、土日だけ増便するというのも無理か(機材の使用効率が落ちてしまうとダメだから、そんな閑散期に休ませられるほど利益に余裕はないか)。 那覇空港は第二滑走路を建設中で2020年3月共用予定、宮古空港も搭乗待合室を拡張予定だし、陸上側の施設はどうにかしようとしているけれど。
ジェットスターの成田~下地島便について
最近、ジェットスターが成田~下地島線を開設した。宮古島に行った1ヶ月後にニュースを見たので、結構驚いた。 とかく、下地島空港にもレンタカー屋は出来るらしいし、この便で安く行けるならそれも良さそう。
というか下地島空港、この1路線以外今は就航していないが大丈夫なのか?誘致とか頑張っているんだろうか。このジェットスターの路線がコケてしまったら、先が大変そうだ。 旅客ターミナルは民間(旅客ターミナル運営会社「下地島エアポートマネジメント株式会社」に三菱地所・國場組・双日が出資)が運営するっぽいが、ここまで整備したら後にも戻れなさそう。 下地島は言うほど宮古市街(平良)に遠くないし、下地島にも観光資源があるから、中国からの団体客とか結構来るのかもしれない?
旅程
1日め
羽田10:45 → 那覇13:25 … 国際通り観光 … 那覇 16:10 → 宮古 17:00
レンタカーでホテルに移動。
パイナガマビーチに散歩しに行こうとするも、暗くなり断念。
居酒屋が全然空いておらず苦労したが、なんとか入る。
夕食は宮古島 あつ
2日め
(グダグダしていて10時くらいのスタート)
ホテル → 与那覇前浜 → 来間島 ヤッカヤッカ(昼食) → 竜宮城展望台 → 長間浜(見るだけ) → インギャービーチ(見るだけ) → 東平安名崎公園 → ホテル
夕食は焼肉屋。
3日め
ホテル → 吉野海岸 → 昼食に彷徨う → 古謝そば屋 → 伊良部大橋 → 渡口の浜 → 通り池 → ホテル
夕食は居酒屋あぱら樹。
4日め
ホテル → 砂山ビーチ → レンタカー返却 → 宮古空港
宮古14:15 → 那覇 15:10 … 那覇 16:35 → 羽田 19:05 → 帰宅。
写真
1日め
朝、急いで家を出る。飛行機は10時台なので余裕があるはずだったが…。
家では朝ごはんを食べる暇がなく、羽田ですら店に入って座って料理を待つ時間がなかったので、ダメ元でミセスイスタンブールでケバブテイクアウトを頼んだ(できた)。
飛行機の中でケバブを食す。
那覇空港は、乗り継ぎの便を図ってのことなのか、到着と出発が区分けされていないのが面白い。 安室奈美恵なる人が来るらしく、案内の看板を撮っている人が多かった。 あと、女性のトイレが凄まじく混雑していた。 那覇では時間があったので、国際通りに観光しに行く。
ゆいレールは、きっぷにQRコードが書いてあり、改札でQRコードを読ませるだけで便利だった。 何ならフィンランドみたいにアプリにして欲しい。
国際通りは相変わらず観光客がたくさん。
とりあえず沖縄に来たということでブルーシールを食べた。
ちなみにここまで、暑さに耐えているので精一杯だったからなのか、写真がない。
国際通りを半分くらい歩いて、満足したので空港に戻る。
那覇空港に戻って昼食。沖縄のローカルフード?、A&Wの店があった(国内線ターミナル3Fにある、http://www.naha-airport.co.jp/facility/floor_guide_3f.html)ので挑戦してみた。 ルートビアは…独特の味過ぎて、自分には無理だった。
宮古行きはまさかの沖止め。 機材は737-500スーパードルフィン。自分が子供の頃「乗り物図鑑」で見た記憶がある。中の設備は古め。 宮古に行く途中、ルカン礁というサンゴ礁が見えた。海の真ん中にポツンとあって、飛行機からじゃなかったら一生見る機会がなかったのだろうと思ったけれど、実際はスキューバダイビングの適地らしい。
この宮古行きはANAウィングス(路線自体はエアーネクストが前身?)。そういえばエアーニッポンとかあったなあ。
さて、宮古島に着いた。まだ日がある。レンタカーを借りてホテルに向かった。
やっぱり散策したくなり、フラフラ歩く。 特に今日は行くあてもないけれど、やっぱり早くビーチを見たいということで、平良に近いパイナガマビーチに向かって歩く。 ただ、途中で暗くなってきて、人もいないので、ビーチまで行かずに帰ってきてしまった。 以下は散策時の写真。
本土からかなり離れているし、流石に地銀優勢か。 とりあえず沖縄海邦銀行。実は非上場。
さて、この後夕食を…早速居酒屋へ…と思ったが、フラッと入ろうとしたら、どこも「今日は予約で満席です」とあっさり断られ、全然空いている店がなかった。 特に、三振ライブのある有名店(郷家とか)はとても人気そうだった。駐車場がいっぱいな感じ。 これは島民が予約したがる気質のか、何か皆飲む日なのか、本土からの客が多かったのか(近年、宮古への観光客は増加しつつある)は分からない。 ただまあ現実として入れず店にあぶれていて、とりあえず次からは(特に来た初日は)事前に予約しよう…と心に決めた。
30分位放浪して、「宮古島 あつ」というお店に入れた。
立地(目抜き通りから1本入った)のせいなのかお客さんは少なかったが、料理はリーズナブルで美味しかった。
肝心の料理だが、あまり写真が残っていない…もずく(アーサ?)酢・ゴーヤチャンプルー・てびちは頼んだらしい。
多分、私は居酒屋を探し疲れたことと週の終わりということもあって、早速オリオンビールを飲み、泡盛を飲み…とやっていた気がする。
ここの人は色々良くしてくださって、宮古島の人の泡盛の飲み方とか、そういう話を聞いていた気がする。 あと、「今思い付きました、こんなのどうですか!」とドラゴンフルーツの天ぷらを出してくれてはしゃいでいた。 誠に珍味だと思うんだが、残念なことに肝心の味を忘れてしまった…初めて食べる味だったとは思う。 そう言う事もあってかなり満足した。
宿に帰る。 例の如く近くのコンビニ(ファミマ)に行ったら、ブルーシールが置いてあったり、インスタント沖縄そばがあったりローカル色が強かった。 コンビニ御三家はフランチャイズでもあまり自由度がないイメージ(逆にデイリーヤマザキとかは逆)だが。
2日め
この日は、まずは主目的のビーチに行くことにした。 東洋一のビーチと謳われる与那覇前浜へ。
車の移動なのでラジオを付けていたが、いかにものんびりしている。 バックパッカーではないが、老後に宮古島に「沈没」したくなる人の気持ちは分かる。 申し訳ないが、あまり観光ばかりの島で食って行きたくはないが…。
与那覇前浜は文句なしのビーチであった。 まず、メインの道路から脇道に入り、海岸林を抜けていくと白い砂浜があるというのが、なんともドラマチックで好きだ。 遅めに着いたが、朝ホテルを出て来るも泳げずに帰っていった人の群団が丁度出ていったのか、停めることができた。 これハイシーズンだったらどうなるんだろう?
…文句なしのビーチなのだが、訪れた日は台風が来た後 / 来そうだったため、波はとても高く、潮の流れも早かった…。 ブイは波打ち際からわずか3メートル程度のところにあったが、そこに辿り着くのもとても難しい感じ。 泳ぐことは残念ながらできず、それでも雰囲気は存分に味わって帰ってきた。
午後はドライブ。と言っても自分は運転し(でき)なかったのだが…(迷惑)。 来間大橋を渡って、対岸の来間島に行く。 橋があると数分でつくが、これを船で行くとなると、一々港で船を待って、乗って、また降りて…となって不便だろうなと思う。 宮古の離島は伊良部島や池間島とかにも橋がかかっているが、地域にとってはそれはもう悲願の橋だったんだろうなと思う。
喫茶店ヤッカヤッカで昼食。店はひっきりなしにお客さんが出入りしていた。 ここではココナツとチキンのまろやかカレーを頼んだ。ココナッツがよく効いていて美味しかった。 どうでもいいが、ここのWebページは随分良いドメインを取っている…。 cafe.miyakojimacity.jp
次に近くの竜宮城展望台に行った。展望台から島が見渡せる。小さい島だ。
この展望台のたもとの売店でマンゴージュースを頼んでみた。 これがとても味が濃く、甘くて美味しかった。 東京にもこのジューススタンド欲しい。
このあと、長間浜に行った。ここは、旅行ガイドでは「手付かずの自然が残る」と紹介されており、それでひと目見てみたいと思っていた。 全然車の走らない道路を島の端っこに向かうと、浜への入り口(素朴な木の看板が立っている)がある。 駐車場は数台程度停められる。自分が行ったときは2台停まっていた。
幅の狭い小道で林を抜けると、目の前には白い砂浜と青い海。 見た感じ岩が結構多く(実はこの砂浜はそこそこ長いのか、少し歩けば遊泳適地があるようだ)、この日は波もそこそこあり(台風のせいかもしれない)遊泳は厳しかったので、先に前浜に行き少しでも海に浸かっておいてよかった。 ただ、その分人がおらず、貸し切りに近かった。 ヤドカリは沢山いた(人が来るとサッと隠れてしまうのだが、よく見ると何か砂の上を走っている)。
また、ガイドブック通り、人工物が一切なかった(もちろんトイレや海の家もない)。 なので、RPGの始まりで記憶を失って漂着するような、あるいはサバイバルにありそうな、無人島の砂浜にいるような気持ちになれた。 聞こえてくるのは波の音くらいで人間活動の音はなく、どの方向を見渡しても海と砂浜と林だけ。 落ち着くし、今までこのような場所を訪れたことがなかったので、かなり感動した。行ってよかったと思う。おすすめ。
注意点としては、訪れた限りでは、誰が管理しているのか、そもそも管理されているのかもよく分からないので(宮古市の観光系の人に聞けば分かるかもしれない)、海水浴場というよりは自然に対峙していること。 万が一何かあった時に、助けに来てくれそうな監視員さんもいない点。 その点も原始的だ。
長間浜からは宮古島に戻る。 宮古島も来間島も、沖縄だけあってサトウキビが道の両側にニョキニョキ生えていた。 サトウキビ以外に育てるものが無いんだろうかと思うんだが、サトウキビ[^1]は強風や水不足に強いらしい。 宮古とかでは今は地下ダムがあるが、昔は本当に乾いていそうだし、そういう点だろうか。 あと、栄養素の観点からも、サトウキビは良かったんだろうか。 砂糖工場までセットで、加工品にしてから島外に送れるのも良さそうだな。
ここからは宮古島の観光スポットを、日没まで廻ることにした。
まずはイムギャーマリンガーデン。
この日、既にビーチ3箇所目だけれど、まあ横を通ったし…橋があるとちょっと行きたくなってしまう。
海岸線が入り組んでいるので、地形の情報量が多くてそこそこ楽しい。
あとここは入り江で泳げるので、波が高い日に泳ぎたいなら良いかもしれない。
ここはトイレと、その横に100円だかで使えるシャワールームがあるが、中は「あ、はい…」という感じ。 まあ、例えリゾートホテルだとしても、どうしても水回りは汚れやすいし、砂も持ち込まれちゃうから、仕方ないか。 割と人間、海水浴に関しては綺麗さの閾値が下がる気がする。私は結構辛い。
この辺りで、明日の八重干瀬ツアーが催行中止になったと連絡を受ける。 まあ台風だもんね…。 で、どうするか…他の海域のシュノーケルツアーを探すか?となって、ちょっと調べるも、やっぱり電話したほうが早いのでは?とまた連絡してみる。 ただ、丁度営業時間を過ぎてしまったのか繋がらなかった。 まあ夕方だし前日の夕方だものなあ…。粘ってもいいような気もしたけれど、望みも薄(正直わからん)そうだしいいか…となる。 催行中止の連絡の時点で「じゃあ他のツアーありますか」と聞けばよかったなあと結構後悔した。
イムギャーマリンガーデンの次は、東平安名崎(「ひがしへんなざき」と読む)に行った。 岬に向かって走っていると、どんどん人工物が無くなっていく。 「ああ、これが見たかったんだなあ。やっぱり人工物はダメだ、東京はダメだ」とか思う。
でも人間、文明の利器には抗えない、やっぱり自販機とかは必要な場所には必要。 岬の駐車場ではお茶を補給した。暑いからなあ…飲み物がどんどん無くなっていく…。
灯台は残念ながら既に営業時間を過ぎていた。 公共施設だからか、採算性を考えていなさそうなミニ展示をやっていた…ような気がする。
国の名勝(日常会話で名勝、景勝(地)という単語を使わないよね)らしい。 その理由は調べていないしよく分からないけれど、このリーフ内に大きな岩が沢山ある光景には目を引かれた。 津波岩というらしい。
また、奥の方にはパナリ干瀬という礁が見えた。 これでそんなに排他的経済水域とかの面積が変わるようには思えない…本当に思えないが、特に尖閣とかの領土問題がある今、ここは大事な低潮線保全区域らしい。 その旨記す看板が立っていた。 ああ、勝手に工事で礁を削られて、排他的経済水域とかの面積が減るのはそりゃダメだな。
ちなみに、ビーチ近くの水色の海は好きなのだけれど、こういうダークブルー(蒼)の海は怖い。 私は元来心配性(石橋を叩いて引き返すような)で、高所恐怖症でリスク度外視で「もし落ちたら」を考えてしまうが、こういう深そうな海もまた「もし落ちたら」を考えてしまう。 この恐怖を増長させることとして、海水浴場で沖に行くほど水が冷たくなる体験があって、穏やかで優しい(温かい)海ではなく、冷たく底知れぬ海で高い波に揉まれながら漂流せねばならぬのだろうか…と思ってしまう。 オチはないが、ここの海は怖い海で、近づきたくないなあと思った。 ちなみに、パナリ干瀬でも深さ18mくらいあるらしい。
さて、この岬で日没に近くなってきたので、観光はここまでにしてホテルに戻った。
予約していた焼肉屋に向かう。
これまたガイドブックに載っている店だったが、割と地元の人向けの雰囲気だった。
最初とりあえず3種類くらい頼んだら、「それだけでいいのか?」みたいな空気を店員さんが放っていた。あれ…?
ここには壁に「ウミガメ」とあってとても気になっていたが、結局食べずじまいだった。
あと、総じて宮古島の人は割と寡黙、東京ほどの営業スマイルはなかった。割とどこもそうだったが、そういう島民性なんだろうか?
それでホテルに帰って終了。
後編に続く。
[^1]ざっとこの辺を見ました。 勝手に生えてくるのを収穫するだけだと思っていたんですが、植え方が3種類あったり、台風に対してやはり被害が出てしまったり、結構大変なんですね。 さとうきびについて|農畜産業振興機構 サトウキビ産業の進む道|農畜産業振興機構 春植え被害一部で深刻/サトウキビ | 宮古毎日新聞社ホームページ -宮古島の最新ニュースが満載!-
[^2]八重干瀬とかは結構"""効く"""んだろうか。 まあ低潮線保全区域でググると首相官邸のページが真っ先に出てくるしなあ、多分に政治だなあ。 余談だけれど、実際に低潮線保全区域を管理する大変さが書かれたこのpdf文章はちょっとおもしろい。 低潮線保全に関する取り組みについて - http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000704902.pdf