年末年始にバルト三国に行った。 そもそもなぜバルト三国にしたのか、行程をどうやって決めたか等々は別の記事にしようと思う。 まずは、どんな旅行であったかまとめたい。
写真が多いので、例によって1日め、2日め、…と記事を分ける。これは1日め
旅程
自宅 … 成田空港 - (フィンランド航空) - ヘルシンキ空港 - (鉄道) - ヘルシンキ(スーパーで買物) - (トラム) - ヘルシンキ西港 - フェリー(泊)
Helsinkiに到着してからフェリー乗船までどれくらい余裕があるか気になったので、細かく書き出してみました。
- xx:xx 自宅出発
- 09:53? 成田空港到着
- 12:05 フィンランド航空74便 出発
- 15:03 ヘルシンキ空港に着陸
- 15:10 駐機場に到着
- 15:17 降機
- 15:30 荷物受取場到着
- 15:34 荷物受取
- 15:47 Helsinki空港駅のホーム着
- 15:48 切符購入(アプリ、混んでいたので)
- 15:56 列車(Helsinki駅行)発車
- 16:25 Helsinki駅到着。スーパーLiDLで買い物
- 16:53 Helsinki駅前からトラムに乗車
- 17:08 西港ターミナル1に到着
- 17:25? 乗船開始
- 18:30 Tallink Europa号 出港
- 20:30 夕食(ビュッフェ)
出費
航空券代は除きます
大区分 | 小区分 | 値段 | 備考 |
---|---|---|---|
飲物 | ペットボトル水500mL | ¥160 | 成田の自販機 |
交通費 | ヘルシンキ都市圏 Single ticket - Regional | €4.2 | アプリ"HSL"で購入 |
食費 | スーパーLiDL | €8.61 | ビール2缶・Wrap |
ATM | ATM | €90 | カードでキャッシング |
交通費 | フェリー(Tallink, Europa号) | €84 | うち船室Class C €38、ビュッフェ€35、朝食€11? |
飲物 | コーヒー(Americano, Tall) | €3.5 | フェリー内スタバ |
飲物 | ペットボトル水1.5L | €2.9 | フェリー内免税店 |
計 | 約\25300 |
詳細
成田空港に向かう。 いつもは、電車が遅延するかもしれないので余裕を持って3時間前を目安に向かうが、今回は寝坊してギリギリになってしまった。 そもそも28金の夜まで仕事で、前日12/29はやる気が出ずずっとゴロゴロしていて夜22時くらいから準備し始めた。 そのため2時間弱しか眠れず、ほぼ徹夜となってしまった。 社会人は辛い。
途中、青砥でトイレに行く。そのせいで京成本線の特急を逃してしまう。 品川〜成田とか1時間以上掛かるのだから、いい加減トイレくらい付けておいて欲しい(通勤電車だから無理なので降りれば?それはそう、もう少し本数が増えるなら…)。 成田は近郊にあって本当にアクセスが悪くて嫌いだ。 尤も、この時は、後発のアクセス特急(20分後くらいに出る)でも5分ほど後に空港に着いたので、救われた。 しかも年末年始で空いていてよかった。
成田空港についたら、まずはチェックイン。 2時間前だからなのか?カウンターに行列がなくて驚く。 このときは、パスポートの他、「もしeチケットの控え等あれば見せてください」と言われた。 なんでだろう。
次に、GPAで両替。UFJとかよりはレートがいいが、FXと比べると凄まじいスプレッド。 カードで下ろすと得と言うけれど、時々交換する前にお金を払うイベントが…ある…?
ここでヒルトンのグッズと交換できる券をもらったので交換する。
ボールペンかウェットティッシュだそう。
ボールペン貰ってもな…あるし、旅行中かさばるし…と思ったが、気がついたらボールペンにしていた…。
なんだろう、ヒルトンにブランド価値を感じる人だと喜んでボールペンにするのかな。
その後、カードラウンジにコーヒーを飲みに行く。 実は初めて入る。カードラウンジの案内板だけ見ても、いまいちどのカードなら無料で入れるのか条件が分からない。
入ったが、映画館の椅子が並んでいる感じ。 コーヒー入れ放題は助かった。一度このサービスを体感すると、喫茶店に行きづらくなってしまう。 (カフェラテとか、結構飲みたくなる)
ここでもヒルトンの券を貰い、また交換しに行く。 今度はトートバッグかウェットティッシュだった。 丁度、充電コード入れがなく困っていたので、トートバッグにした。
その後手荷物検査 → 出国手続きで中に入る。 最近、新しい自動出入国機械が登場したが、手続きが早くて便利。 前から自動化ゲートとして指紋認証式のものがあるが、こちらは指紋認証がうまくいかないことが多く、最初の頃しか使わなかった。 一応出国スタンプを貰っておく。 別に無いと思うし、最近は諸外国でも自動化が進んでいるけれど、出国スタンプがないと、自分が日本から出国したことをどうやって証明すれば良いのだろう。 古い国だと見ていそうだなあと思う。
搭乗ゲートは第二?サテライトのため結構遠かった。
自販機で飲み物を買い、生んでしまった小銭の枚数を減らしておく。
フィンランド航空は、座席の位置ごとにゾーンを区切っていて、ゾーン1から順に搭乗する。 自分はゾーン3。 ゾーン制のためなのか、かなりスムーズな搭乗だった。
機内は至って快適。 席に置かれているものは、ブランケット、枕、ペットボトルの水。 水がある一方、カタールのようなアイマスクやアメニティグッズ・手拭き等はなし。 お金を掛ける所、省く所が見えて面白い。
またお酒・軽食も一部有料となっていて、座席前のポケットにはLCCのようなメニューが入っている。 フラッグキャリアにしては珍しいと思う。
滑走路までずいぶん移動してから離陸。
成田の滑走路が不便なことによる経済的損失を、そのユーザーである東京・千葉県民はどこに請求すれば良いんだろうか。 というか、一応形上は成田空港の運営会社NAAがあるけれど、その株主は? だから、自治体内でも利害対立があるんじゃないんだろうか。
こんなに揉めるなら、廃港にして羽田をどうにかできればいいのに。
まあ、現実としては羽田が大きくできずに成田に一部を持ってくるしか無い…。
フィンランド航空で凄いなと思ったのは、主に座席前のモニターで、次の2点。 ①フライト中のサービスのタイミングが書いてある ②食事と、飲み物のメニューまで見られる ③地図がちゃんと載っている
①は食事のタイミングが事前に分かってよかった。
②は、特に飲み物が分かってよかった。
③だが、地図は最初3D表示だが、拡大すると道路地図が出てくる(OpenMap?)。 古い国際線機材の地図の粗さからするとかなりの進歩だと思う。
あと、客室乗務員さんは日本語話者が多かった。 JALとのコードシェア便だが、JALからの人なんだろうか。 名札に話せる言語が書いてあるが、日本人だと日英のみの人もいる。 フィンランド航空内の他の路線に従事するのは、フィンランドのフラッグキャリアであることを考えると難しそう。
JALといえば、成田に着くまで知らなかったが、このすぐ前にJALのヘルシンキ行きが飛んでいて(なんで被せたんだろう…被らない北欧能登市にしないんだろうか)
機内食は凝っていて美味しい。 特に、メインの皿だけでなく、2皿目も凝っていて凄いと思う。 初回の機内食に入っていたコッテージチーズが美味しかった。 ただ、量は気持ち少なめで、女性受けを狙っている気もする。
自分は和食の機内食があまり好みではなく(なので昭和の人向けなJALがちょっとつらい、ような)、 洋食メニューがあってよかった。
搭乗客は日本人が9割。 最初、座席指定をする際、まとまった空席の区画があったのでなるべく人のいる席から距離のある場所をおさえたが、どうも団体がおさえていた場所らしく、 その真中になってしまった。
機内では、睡眠不足解消のために寝るか、本を読むかしていた。 途中、機外カメラから雪のシベリアを見て、地図でオイミャコンを探したりもした(実際は、オイミャコンはもっとずっと東だった)。
2回めの機内食。これも美味しかった。ご飯とパン!?とは思ったけれど。
フィンランドに到着。寒い。
この空港はWi-Fiが快適だった。 外はフィンエアーだらけ。
さて、フェリーターミナルに急がねばならない。ほぼ定刻に着いたが、のんびりする暇がない。 Vantaa空港はコンパクトだとネットで見ていたが、意外とゲートから駅までは時間がかかった。
駅はとても綺麗だ。電光掲示板はヨーロッパ仕様。これ本当にどこに行っても変わらないよね、なんで?どこのメーカーなのだろう?
切符の券売機は、ホームに集約されていた(日本人のブログを読んだ限りだと、ホームに降りる前、エスカレーターの乗口に券売機があったらしいが、この時はなくなっていた)。 ただ、券売機には行列ができていた。電車は数分ヘッドで来るので間に合うか分からない。
そこで、これも何方かのブログで知った、アプリでの切符購入を試してみた。 このアプリ(ヘルシンキ都市圏の"HSL"という名前)はシンプルでとても使いやすく感動した。
駅は空港のWi-Fiが飛んでいるし、日本と違って面倒な会員登録もなく(切符買うだけなのに必要ないよね)、購入自体はすぐ終わるので簡単(ただしクレカは必要)。 日本もこうなってほしい。
Vantaa空港 → Helsinki西港の切符の"Zone"だけ自信がなく、券売機横の係員さんに聞いた。 ちなみに、係員さんは最後「フェリーに乗った後も使えるぞ」とか言っていた気がするが、一体どういうことなんだ…(ジョークだったのか?)。
切符は、検札の際にはQRコードを見せるのだが、オフラインになっても自分の場合はQRコードを表示できた(何を元に生成しているのかわからないが、ハッシュ値をもたせているらしい)。 Wi-Fiに頼る旅行客のことを考えてのことだとしたら、これぞおもてなしだと思う。日本と違って!
空港からHelsinkiへと向かう電車は、広軌なのか新幹線並に車体が大きく、全然揺れない。
このとき16時頃だったが、既に太陽は沈みつつあり、あまり外の景色は見えなかった。 ただ、商業施設では、外にテナントの看板がずらっと並んでいることが多かった。知らないブランドばかり。
途中駅の駅名板は、いつも2カ国語で書かれている。 スウェーデン語もフィンランドの公用語(そもそもスウェーデン領だった時代がある)であることを後で知った。
ヘルシンキ中央駅では端っこの方に止まる(なぜ)。 ロシアのSt. Peterburg行きを見ようとしたが、まだ入線していなかった。
時間があるので、駅前のショッピングセンターで買い物をする。異国のスーパーはどこも楽しい。 ここはWi-Fiに恵まれておらず、どっかのカフェのfree WiFiが局所的に繋がる程度。 地下1FのLiDL(スーパー)でビールやつまみ(というか"Wrap")を購入。 北欧は何もかもがバカ高いとよく聞くので戦々恐々としていたが、そこまでではなかった。
この旅行で驚いたのは、どの国のスーパーでも缶のカクテルを売っていること。 日本の缶チューハイのようなポジションの酒は、海外では無いものだと思っていた。 まあ確かに、カクテルは外国由来だ…。 しかも、調べたらフィンランドはロングカクテル缶がよく売れるらしい。 style.nikkei.com
切符の有効期限(80分だったか)が切れないうちに、トラムで西港ターミナル1まで移動(Tallinkでは、船によってターミナルが異なる)。 西港までの行き方は、Google Mapで調べれば容易に出てくるので割愛(最寄りはLänsiterm. T1)。
ついにフェリーが見えてきた。これに乗り遅れてしまうと、次のフェリーの切符をその場で買うか、ヘルシンキでホテル探しを夜にしないといけなくなるので、間に合って安堵した。 間近で見ると、フェリーはでかい(中に11デッキある)。
ターミナルビルに入ると一気に人が増える。2階まで上がると、どこから来たのかと思うくらい沢山の人。アジア系はいない。年末年始だからなのだろうか、ボストンバッグを持った現地人の家族連れ、みたいな人達が多かった。
チェックインはターミナルの2階で行う。自動チェックイン機なら、予約時に送られてくるチケット(.pdf)の8桁のコード・4桁のコードを入力するだけなので簡単。この機械が、クレジットカード大のboarding cardというかpassのようなものを出す。船の中ではこれが切符として機能する。 私は2階の2315だったような気がする。
ターミナルにはATM・トイレ・カフェ&バー(欧州だとよく見るが、日本だとあまり見ない形態?PRONTOくらい?)があるが、売店は無かったような気がする。 船の中でカードが使えるのか半信半疑だったので、私はここでお金を少しおろした。その後は椅子に座って暇をつぶしていた。
時間になって、ゲートが開いたのでぞろぞろと行列に紛れ乗船する。平和だ。
さて、このTallinkの誇る(Silja)Europa号を少し紹介する。この船は、とりあえずデカい。2階~12階まである。レストランや免税店などは6~8階にあり、乗船口は5階。12階にも会議室とかプールとかあったような気がする。
なんで2時間の航海+12時間の停泊のためにこんな巨大な船を使っているのか分からないくらいだ(距離の長い他のバルト海クルーズ向けなのかもしれない)。
マップを見てもらうと分かるように、4階・3階は客室ではなく車の駐車するスペースで、その下の2階になぜか外れて客室がある(しかも船の片側だけ)。 すごくunderclassな感じがする…(実際、2階に降りると「酒は持ち込み禁止!」という看板が最初に目に入る)。
そして私はお金がなく、1部屋38€で泊まれる最安のこのClass Cにしたので、2階で一晩を過ごすことになった (今Tallinkの船室案内を見たら、元々Class Cは2 deckと記載があった)。
まあ、綺麗で広いNightJetとか欧州夜行列車の1等寝台のようなもので、問題は全くなかったが。 ただ若干隔離された気分になるだけ。 www.tallinksilja.com
さて、船は定刻18:30に出発したらしいが、放送もなく、加速は至極緩慢で動き始めるのも分からなかった。 夕食は第二陣の20時~に予約していたので、それまでWi-Fiでネットしたり、少しブログ記事の原稿を書いたりしていた。 酒は持ち込み禁止と書いてあったが、実際持っていたのでどうしようもなく。
20時になって夕食である。何をしていたか忘れたが、少し遅れて行った。
入り口の受付で部屋番号を伝えると、座席はここよと紙を渡された。わかりやすい。
周りはほとんど家族連れとか2人組とかだったが、1人で食べていても浮くほどでもない。
ここは何より料理が美味しかった。 少量で多種類食べられ(特に魚料理が沢山)、また一々異国でビュッフェ形式のレストランを探す大変さを考えてもオススメ。35€でまあまあ高いけど…。
写真で見返す限り、調子に乗ってかなり食べていたらしい…。 これからこの旅行中ずっと食べることになるニシン料理のほか、サーモンやその加工品、いくら、キャビア、アスピック(煮こごり)とかまであり最高。 煮こごり全然食べる機会無いからな…美味しいのに。 てんこ盛りの魚を食べて満足して帰ったらしい。
さて、満腹になっ(てしまっ)たので、船内を散策する。
ビュッフェ以外にも食べるところがあった("Fast Lane")。また、お馴染みゲームコーナー、カジノ、クラブ(西欧人にとってのクラブと日本人にとってのクラブは一緒なものなのかいつも疑問)、ジム、プール、会議室、はたまたシアターまで…免税店も2つある。 ギリシャのエーゲ海クルーズ(5日間)で乗った船並のデカさ。
エストニアに上陸してからも勿論あったが、エストニア独立100周年を祝う看板が立っていた。 ソ連内の1共和国となっていた時期については、あくまで「独立していたが占領されただけ」というスタンスなんだろうか。
船のワイワイした雰囲気を摂取しすぎたので、外の甲板(?)に出てみる。風もありかなり寒い。
それよりも、あろうことか街の明かりがすぐ近くに見える。微かに船が進んでいるのも分かる。 どうもご飯を食べている間にエストニアについてしまっていたらしい。早い…。 ガイドブックで見た教会の塔も遠くにうっすら見えた。気がする。
そうこうしているうちに船はタリンに入港した。
この後、休みだし本を読んだりPCしたりしようと、船内のスタバでわざわざTallサイズのコーヒー(外国なのでブラックはアメリカーノになる)を買った。 なのに、まだ眠くて部屋に入ったらすぐ寝てしまった。電気も消さずに。それで1日めは終了した。