道北旅行 2日目です。この日は、稚内を早朝に旅立ち、豊富駅を基点として稚咲内、豊富温泉に行きました。その後、音威子府まで鉄路で移動し、天塩川温泉に行き、名寄で泊まりました。ダイジェストで言うと、1本逃すだけで旅程が大きく狂ってしまうローカル線・ローカルバスの乗り継ぎ、相変わらず街灯がない北の大地、降りると死にそうな無人駅、寒すぎる名寄です。
早朝に旅立つ
運良く早朝に起き、泊まっていたANAクラウンプラザホテル稚内で朝食を取り (ビュッフェ形式でとても美味しかったです。流石。) 、無事6時前にチェックアウトしました。
ここから稚咲内・豊富温泉に向かうために、まず稚内から豊富まで宗谷本線で移動します。この宗谷本線、特に名寄以北は閑散路線であり (重要な鉄路でもあるのですが)、特急3本、普通4本と本数がとても少ないです。また、稚咲内行きのバスが冬季は午前と午後の1日2本で、午前便に乗るためには5時代の普通列車か7時の特急に乗る必要があります。朝5時は流石につらいので特急にしましたが、それでも普段の生活と比べると朝早く不安で、なかなかエクストリームな旅程でした。
さて、早朝にホテルを発つ時に気になるのが朝食の時間です。今回は、ホテルの方に聞いたところ大丈夫とのことで、無事ビュッフェを楽しむことができました。
地方都市だと (東京とかでも怪しいですが)、まず朝から営業している食堂が見当たらず、必然的にホテルで取ることになります。今回は朝5時過ぎに朝食をとる必要があり、そもそもやっているのか不安でした。まあ、電話して確かめるのが一番確実で早そうですね…。
ホテルの案内
■朝食 6:00~10:00 ■昼食 11:30~14:00(L.O.14:00)
■喫茶 14:00~17:30 ■夕食 17:30~21:30(L.O.21:00)
※季節により営業時間等が変更になる場合がございます。
レストラン&バー「カフェレストラン マリーヌ」 - ANAクラウンプラザホテル稚内
ホテル公式の予約サイト
■ご朝食
焼きたてのパンや地元食材を活かした種類豊富なビュッフェメニューを日替わりでご提供いたします。
早朝出発のフェリーや列車に間に合うように朝食会場をご用意 しております。
朝食営業時間:6時~10時
※ご利用日時によりセットメニューのご提供となる場合がございます。(和・洋食の選択不可)
※ご宿泊状況により営業時間が異なる場合がございます。その際はチェックイン時にお知らせいたします。
ANAクラウンプラザホテル稚内 - 検索結果(プランごと)
さて、まだ薄暗い中、駅に向かいます。
宿泊していたホテルです。
やはりロシア語が併記されています。
駅に着きました。7時の次の列車が11時前とは、日常には使えなさそうです。利用者減少のため本数を減らすと、更に利用者が減ってしまう。そんな悪循環を感じます。
ささっと諸々の看板を撮っておきます。
列車は意外と混んでいました。おかしい、「JR北海道単独では維持困難な線区」なのに。お金をケチって自由席にしていたので、車窓の利尻富士が見たく座りたかった右側窓際席をなんとか確保でき一安心 (このあと南稚内にも停まり、ほぼ全部の席が埋まっていました)。
南稚内を出ると、抜海まで緩やかな峠越えです。市街地を抜ける直前、右手に小さな稚内市こまどりスキー場 (稚内市こまどりスキー場 | 稚内振興公社)が見えました。この辺りの地形は高低差があまりなくのっぺりしているのにゲレンデを作ってしまうあたりにに、雪国のスポーツ、スキーへの執念を感じます。運営は稚内振興公社。市の施設の運営維持を行っている株式会社だそう。あまり行政の民営化、分離についてはよく分からないのでなんとも言えないですが、財務状況は少なくとも表面上は利益が出ているんですね。
ここから隣駅の抜海までは、ひたすら笹と灌木と雪の中を列車が進みます。北の大地の広大さ、鉄路の維持の大変さを、改めて実感します。
利尻富士が見えました。一瞬だったのと、慌てていたので上手く撮れませんでしたが…。この後、何度か見えるチャンスがあります。
平野に出ました。平野ですが普通に白樺が生えています。
ここにもスキー場…。
利尻富士が朝日に淡く照らされていて (Morgenrot) 綺麗でした。
豊富で暇をつぶす
豊富にはほぼ定刻通り (07:39) に着きました。(鉄路はバスと比べると時間に正確とは言え、数分程度遅れたりしますよね)。他に数人降りましたが、迎えの車などで気がついたら居なくなっていました。ホーム脇の防風柵が印象的です。
ここで、稚咲内行きバス (09:15発) までどうにかして時間を潰さないといけません。幸い、駅には待合の椅子とストーブがあったので、最低限寒さを凌いで文化的に待っていられそうです。トイレも隣の観光案内所併設のものがあります。
飽きたので駅舎を出てみます。朝の7時39分、街はまだ静かです。
まずATMを求めてセイコーマート とよとみ店に向かいました。しかし悲しいことに、ATMがありませんでした (先にインターネットで調べたらATMアリの記載がなく嫌な予感がしていた) 。
ちなみに、約4000人が住む豊富町ですが、セイコーマートは豊富の市街地に2つ(とよとみ店、エベコロ店) あります。しかもここでは6時〜23時の営業。なんというか、セイコーマートって北海道の駆け込み寺のようです。観光協会のおばちゃん (お姉さん?) 曰く、ここのホットシェフが美味しいとか。地元の人のイチオシ、いつか味わってみたい。
フラフラしつつ駅に戻ります。適当に街の写真をあげます。豊富ってこんな街です。
駅前旅館です。
駅に戻りました。駅の外観がとても国鉄風です。昭和を感じます。時々沿岸バスがやってきて、高校生が乗降します。公共交通機関は学生と高齢者のためにある、そういう場所なんですね。
駅横の観光案内所の掲示物です。
稚咲内に行く
9時になって、待ちに待った稚咲内行きのバスがやってきました。これに乗り日本海側の漁港、稚咲内に向かいます。乗客は自分1人。バスはトイレの付いた高速バスのようなものでした。
バスは町の中心部を抜けると、線路を超えて西へと向かいます。防風柵・防風林がちょくちょく出てきますが、それ以外は牧場がひたすら広がっているような場所でした。途中からはサロベツ原野[^1]の中を走ります。左右見てもひたすら雪原です。夏だとサロベツ原生花園で綺麗なんですが (冬だとキタキツネツアーとかやっているみたいですね)。
写真は窓越しだったため色調が少し変わってしまっていますが、何もなさが分かるかと思います。
開運橋を超え、目の前に左右に壁のように広がる林が近づいてくると徳富集落です。数軒住宅があります。ここから少し林の中を抜けると、目の前に海が広がり、稚咲内に着きます。稚咲内は十数軒建物があるだけの、海辺の小さな集落です。手前(内陸側)が稚咲内第一、海側に稚咲内第二のバス停があります。
この手前の原始砂丘林も、今回はじっくり観ることができませんでしたが、有名なもののようです。 稚咲内海岸砂丘林 文化遺産オンライン
この海岸線の眺めも秀逸で、夏のドライブでは人気なようですね。
稚咲内に着きました (09:34) 。バスの運転手さんが気を利かせて漁港まで運んでくれたので、周りをひと通り見てみました。防波堤越しの利尻富士が綺麗です。ホッキ貝やヒラメなどが取れるそう (豊富駅などにはホッキチャウダーのポスターが貼ってあります) 。
ロシアの漁船でしょうか?
辺りはがらんとしていて、工事の音だけが響いていました。
折り返し待ちのバスです。
稚咲内集落です。
ちなみに、豊富町のウェブページに、「第4次豊富町まちづくり計画」という、町のことがよくまとまった文書が在るのですが、その第2編 P.51によれば
水産業の現状は、漁価の低迷やコストの増加などとともに漁業者の高齢化や漁家数の減少などにより、経営が大変厳しい状況にあります。また、漁獲量の安定確保ができるよう漁場の維持管理や、漁業の基盤となる水産施設の維持管理の財源確保が困難な状況となっています。 漁業資源の確保を図るため、ホッキ稚貝の移殖放流、ヒラメの稚魚放流やカシパンの駆除、漁組などによる水産施設の維持補修を行なっています。 漁業経営の安定化を支援するため、今後も漁場整備などを進めるとともに、新たな魚種の放流など、漁獲量の安定確保を行うことが課題です。 だそうです。
10分程で、また同じバスに乗って、駅へと戻ります (09:45)。折り返しのバスに乗る時、運転手さんが「何もなかったでしょう」って。
ちなみにこのバス、生活維持路線として補助金を受けているらしいのですが、一体誰のための路線なんだろうとちょっと乗っていて思いました。観光路線としての存在意義もあるのでしょうが…。沿岸バスHPのメッセージを読むと考えてしまいます。
【お願い】
全国には、存続が危ぶまれるなか、自社努力や国や都道府県、沿線自治体等からの公的な補助、お客様の温かい支援等をもって維持する公共交通が数多くあります。身近な鉄道や路線バス、船(フェリー)を将来にわたって維持するために、積極的なご利用をお願い申し上げます。 → 参考 : 生活交通路線の運行について(沿岸バスの補助対象路線)
沿岸バス株式会社|札幌・旭川・増毛・留萌・羽幌・遠別・豊富
豊富でまた暇をつぶす
次は豊富温泉に向かいます。このバスは11時で、まだ1時間ほどあります (その前の1本は平日運休とか) 。隣の観光案内所が開いていたので、暇つぶしがないか聞いてみました。
おばちゃん (お姉さん?) 曰く。駅や駅前の喫茶店は11時くらいにならないと開かないらしい。丸勝亭という食堂が美味しいらしい。あと、夢工房というパン屋さんがあり、豊富町外からもお客さんが来るほど人気なのだそう。「都会の人からするとなーんもないでしょ」って。事前にインターネットを見ただけでは分からなかったので、観光案内所は強いなあと思いました。
あまりお腹が空いていなかったので、その中で一番お手頃そうな、夢工房というパン屋さんに行ってみることにしました。
町役場かな?
夢工房に来ました。最初、入り口がどこだか分からずかなりうろちょろしてしまった。驚いたことに、後から後からひっきりなしに車がやってきていました。
店内も、そこまで広いお店ではないのですが、レジには行列が。1つ買ってみました。美味しかったです (が、パンに関して味音痴なのであまり違いわからず…)。どうも道内産小麦を使っているとからしいです。
少し休んだら、駅に戻ります。この近くには、郵便局、丸勝亭、誠鮨などが並んでいます。
別の通りを歩いて駅に帰ります。閉店した本屋さん。
喫茶店が開店していることを示す、信号機の灯りがついていました。
普通列車が到着していました。1両。
豊富温泉で石油にむせる
やっと、待ちに待った豊富温泉行きのバスがきました。
沿岸バスの萌えキャラです。観光案内所のおばちゃん曰く、このキャラたちのグッズが人気ですぐ売れちゃうんだそう。
10分程走り、「ふれあいセンター」バス停でバスを降りました (「豊富温泉」バス停だと温泉街入り口になってしまいます)。温泉街に人の気配がしますが、でもあまり賑わっている程でもなさそう (失礼)。
このふれあいセンターで日帰り入浴します。
この豊富温泉は、石油掘削とともにお湯が湧き出たのが由来です。そのため、全国でも珍しく油分を含んでいます。大袈裟に言えば石油風呂です。自分も人生で初めて入りました。そして、最北の温泉郷でもあります。北海道はなかなか温泉がないので…。
感想ですが、確かに湯船の表面には油膜があって、光を虹色に反射していました。うーん…浴室に充満する石油の匂い、これがかなーり自分にはキツかった。地元の人が長時間平気で入っていられるの、凄いなあと思います。身体を清めているのか油塗ってるのか、なんだかよく分からなくなります。あと、その日は1日、油の匂いに包まれてました…。何にせよ、面白い体験だったとは思います。
ふれあいセンターの食堂では、エゾシカのメニューが沢山ありました。今回は時間がなくて食べられず、結構後悔しています。このあと道北を回りましたが、鹿を供す所に出くわさなかったので、食べたい人は是非食べたほうがいいと思います。安いし売店も充実しているし。美味しそう。
隣にガスタービン発電所かな? があります。遠くにはスキー場があって、リフトとゲレンデにかかる音楽の音が響いてきます。人がいないのが寂しい。
川島旅館です。リニューアルして今風のシンプルで落ち着いた、上品なデザインになっています。クレミアが売ってるのもナウでヤング。
バス停でバスを待ちます。ちょっと吹雪いてきました。10分位で、バスがほぼ時刻通りにやってきました。これに乗って駅に戻ります。
特急、鹿に衝突す
駅横の観光案内所で、1つ気になったスイーツを買います。「とよとみカタラーナ」というもので、包装がおしゃれなのと、自分がチーズケーキやクリームブリュレ系に弱い。
特急サロベツ (14:39発) に乗り込みます。自由席は1両で、しかも前方の機関室?が大きく、席数が少ないです。何とか通路側の席を確保したので座ります。
そう、待っている間に、同じ待ち人から「旅行ですか?」と声を掛けられました。「そうです、東京からなんです」と伝えると、「ええ、こんなところに何しに!?何もないでしょう」と。北海道の人、自らこれ言うんだなあ。その方も、旭川から一人旅で来たのだそう。近くても豊富は初めてだそうで。旭川・名寄あたりは本当に寒いとか、食べるならキンキ鍋だかがいいよ〜と教えてもらいました。面白い。
JR北海道の話については、やっぱり車があるから車使っちゃうよねと。でも、冬はバスなんかよりやっぱり鉄道よと。地元の人からの信頼があるみたい。色々地元の人の話を聞くことができて、かなりいい体験になりました。
さて、乗り込んだ特急サロベツですが、国鉄時代の車両だからか明らかにスーパー宗谷より鈍重でした。車両を置き換えるお金を捻出できないJR北海道の厳しい台所事情が身に沁みます。同じ車両で運航されている特急オホーツクが「ノローツク」と揶揄されてしまうのも、仕方がないのかなあ…。
次なる目的地の音威子府までは、途中から天塩川にそって何もないところを走ります。地図で見ても、川に沿って何とか線路を通したような、そんな区間です。周りを見ても、ひたすら川と雪と森です。東京から来た自分にとっては贅沢な光景なのですが。
そんな風景を楽しんでいたら、特急がいきなり汽笛を鳴らして急ブレーキを掛けました。直後、ドンという衝撃。一瞬車内の電気が消えます。うーんこれはまさか、旅行中にそんな偶然出会うものかと思っていましたが、案の定。鹿との衝突。北海道では多いと聞いてはいましたが、まさか遭遇するとは (特にこの区間は多いらしい)。自分にとってはいい経験になりましたが、鹿さんのことを想うと当然素直に喜べはしません。いや、どうせなら捌いてジビエにしちゃってほしい。
そのうち手袋をはめダウンジャケットを着た車掌さんが後ろから来て、運転士さんとともに外に降りていきました。「車掌が一時列車を不在にします」というアナウンスが掛かります。
結局、10分くらいしてようやく走り始めました。
雪の音威子府村
16時前に音威子府駅に着きました。漢字の稀有な羅列に特徴的な読みで昔から来てみたかった所なので、感慨もひとしおです。 村自体が豪雪を謳っているだけあって、明らかに稚内より雪が多い気がしました。
特急サロベツが、3月のダイヤ改正で新車両になるからなのか、列車を撮影する人も数人見かけました。
で、音威子府といえば黒いそばが有名です。駅舎に併設されたお蕎麦屋さんで食べられます。自分も折角だしぱっと食べていくかと思ったのですが、なんと自分の前でそばが売り切れに…。無念
駅前を見てみましたが、確かに村だ…観光客がパッと降りたら絶対困りそう。
ここで、天塩川温泉行きのバス (16:25発) を待ちます。その間に天北線の代替バス 鬼志別行きがやってきました。乗客は若干名。このバスも、乗合タクシーだかにするしないという話が持ち上がったそうですね。
自分はここから、天塩川温泉に音威子府村 地域バスで向かいました。マイクロバスのようでした。日が暮れるに従って車窓も薄暗くなり、一層雪に閉ざされたような光景になっていきます。
天塩川温泉でほっと一息
天塩川温泉に着きました (16:45) 。とりあえず食べ損ねた黒いお蕎麦を食べます。ここは宿泊もできるようですが、食堂は誰もおらず、がらんとしていました。大丈夫か。
そして温泉に入ります。特段良くも悪くもないものですが、旅の疲れと寒さ、それから豊富の石油質と比べて普通の温泉として楽しめたので、自分には随分よいものに感じられました。最も、露天はかなり寒かったですが…。
天塩川温泉駅に行く : また街灯がなくビビる
さて、天塩川温泉を後にして、最寄り駅の天塩川温泉駅へと徒歩で向かいます。随分大きな建物です。夏はログハウスに泊まれるのかな、涼しくてよさそう。
Google Mapを見ながら、駅に向かう1本道を歩いていきます。しかし進むにつれて、辺りが暗くなってきました。真正面にも闇が広がっています。…ノシャップ岬での嫌な思い出が頭をよぎります。
うーん、道路の直ぐ横に「闇」があります。これ、多分100m先に突然ワープしたら、帰ってこれずに春まで見つけられなさそうな、そんな状況が左右に広がっています。この地域には近所をジョギングという概念があるんですかね?
橋を渡ります。下は天塩川。雄大な川です。雄大ということは…大きいので落ちた時助からなさそう。橋の下には、うっすらと雪の凹凸が見え、川の音が聞こえます。ちなみにこの写真は肉眼よりも良く写っています。カメラRX100Mk3がかなり優秀だった。なので、実際はもう少し薄暗く見通しが利かなかったです。
川を渡りきりました。渡ってきた橋を振り返ります。
駅が見えてきました!
どこだよって感じですが、いえ、ちゃんとこの写真に写っているんです。天塩川温泉駅。面白いのでパシャパシャ写真を撮りまくりです。こんだけ周りに何もなくて、放置されたら生きて帰ってこれなさそうなところに鉄路が通っている(最寄りの売店ってどこでしょう)。偉大。
お散歩、今したら帰ってこれなさそうだなあ…。
天塩川温泉の灯りが遠くに見えます。一応必要最低限の街灯を設置している感じなんでしょうか。
楽しんでいましたが、一つ懸念事項がありました。この駅、列車が運行休止などになっても知る手段がなさそうなことです。この日、自分は次かその次の列車に乗らないと名寄に辿り着けず、この駅の立地だと何かありそうな音威子府にすら辿り着けず凍死しそうだったので、本当にくるのか結構不安でした。
でも、赤字続きのJR北海道はそれでも本当に偉大で (結構感謝した)、時間 (17:56) になったらちゃんと列車がやってきてくれました。
列車は単行ですが、人はポツポツ。スーツ姿の方がいてびっくりしました。列車の座席は、懐かしの0系の椅子です (一度乗ったことがあるような)。時々無名の駅で人が降りていきます。 途中、美深あたりで高校生が乗ってきたのに驚きました。1日数本の路線を通学に使うなんて凄い。
うとうとしているうちに名寄に着きました (18:49) 。名寄は駅がそこまで大きいわけでもなく、辺りは既に暗く、しかも若干疲れていたので、全然写真がありません。
夕食もまだだったので、最初、駅前の三星食堂で名物の煮込みジンギスカンを食べようか迷ったのですが、閉店間際というのもあり、どうもその気にならず。三星食堂さん、大正からやっている有名な駅前食堂さんです。 三星食堂 「鶏の照焼特製マヨネーズ炒定食」 - なよろ商店街ガイド 寄るかいウォッチ - 北海道名寄市の逸品をご紹介!
ホテルに向かいます。今回泊まるところは「グランドホテル藤花」で、市街の中心部にあり駅からはちょっと離れています。夜のピリピリする冷たさを味わいながら、静かな街を歩いていきます。名寄は地図だと、格子状の街が、川と山の間になんとか形成されているように見えますが、実際降りてみると結構広く感じました (ホテルまで時間がかかった…)。ホテルの前の通りは飲み屋さんが立ち並ぶ繁華街で、外は雪だけれど結構人が歩いていました (部屋で外の音は気にならなかったです) 。
ホテルでは自衛隊の方々が何か宴会をしていました。部屋自体は、エレベーター横にある分安かった部屋。屋根とベッドがあれば大丈夫なので、値段を考えると、自分にとってはいい感じです。
「名寄、外で朝ごはん食べる所あります?」 「いやちょっと思いつかないですね…」 という会話を経て、朝食も付けてもらう。
この日も、飲み屋に繰り出すかと思ったのですが、やっぱり疲れで寝落ちしました。南無。
3日めにつづく
[^1] 原野 != 未開の野原という気もしますが、とかく太古から手付かずな土地があるって凄いですよね。本州だと山も結構人の手が入っているから。