台湾の旅行記。まだ日本と台湾の新型コロナウイルス罹患者数が数十人だった頃の話。
期間:2020/02/21(金)~2020/02/04(月・祝) 3泊4日。
概要
日付 | 旅程 | 観光地 | 食事 | 主な移動手段 |
---|---|---|---|---|
2/21(金) | 東京(羽田)→ 台北 台北観光 |
- 中正紀念堂 - 龍山寺 |
- 朝:羽田? - 昼:鼎泰豐 - 夕:なし |
Tigerair 台湾 IT217便 東京(羽田)05:00 → 台北(桃園) 07:55 |
2/22(土) | 台北観光 | - 孔子廟 - 淡水 - 士林観光夜市 |
- 朝:なし - 昼:世界豆漿大王 - 夕:士林観光夜市 |
台北MRT |
2/23(日) | 十分・九份 | - 十分老街 - 十分瀑布 - 九份 - 台北101 |
- 朝:なし - 昼:台鐵便當 - 夕:十三香私房菜 |
台鐵宜蘭線・北渓線 |
2/24(月・祝) | お土産購入 台北 → 名古屋 |
- 欣葉に行く | - 朝:なし - 昼:欣葉 - 夕:機内食 |
スターフライヤー・ジャパン 7G810 便 台北(桃園)18:30 → 名古屋(中部) 22:10 |
事前準備
対象 | 選択時に考慮した点 |
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宿泊施設 | - 台北は意外と高かった(ドミトリーじゃないと2名1泊数千円弱)。日本の3連休とぶつかっていたからだろうか - 駅に近い・コンビニに近い・24hフロント・窓がある、で探した(しかし窓なかった…) - 日本のホテルは法律の問題からか窓付きが一般的だが、窓がない部屋が台北にはある… |
飛行機 | - 期間:2/21-2/24, 2/22-2/25の2パターン(どちらも遅くない時間に付き、なるべく長く向こうにいること) - 発着地:羽田、成田、名古屋 で検索して安めのものを選んだ。SFJが意外と安かった。 |
Simカード | Amazonで色々買える。国内発送じゃないと時間がかかるので要注意。 私は株式会社ワイズ・ソリューションズから、中華電信の5日間Simを購入した(これ)。 USIM.Cheapというサイトでも買える模様。 通信速度や使用可能エリアには不便を感じなかった。 アクティベーションにパスポート写真の送付が必要。個人情報保護法に従った管理がなされているかは不明…。 |
保険 | - カード付帯のを基本的に使用し、足りない部分を損保ジャパンの保険で補った。 - 世情が世情だったので、新型コロナウイルスの治療は給付対象か事前に確認した(幸い損保各社プレスを出していた)。 |
両替 | レート(というかBid/Ask スプレッド)は圧倒的に桃園空港の方が良いと聞いていたので、営業日・営業時間だけ確認し、他は国内では特に何も対応しなかった。 |
2/21(金)1日目
出国~桃園
羽田5時発。流石に前日入りした(この時間の公共交通機関は…)。
国際線ターミナル(今のT3)の出発の電光掲示板では、中国行きが軒並み欠航となっていて、「ああ、(ニュースで見たとおり)本当にキャンセルになっているのか、(交通の大動脈が軒並み止まるとは)中国ヤバいんだな…」と思った。
1Fローソンで朝食を確保し、3F出発ロビーの椅子で仮眠。意外と暗くて助かった。
羽田はフロアマップ(https://tokyo-haneda.com/floor/terminal3/index.html)に24時間営業店舗はマークを付けているし、夜通し居る客に優しい。
3時ぐらいに中に入る。流石に手荷物検査場も出国審査もガラガラ。
また中の椅子で少し仮眠。
どうでもいいけれど、ここの六厘舎(つけ麺屋さん)は比較的空いているので穴場だと思う。まあ、そう滅多に来れないが…。
搭乗してみると、意外と人が多かった。それでも3人席の残り1席は人居なかったけれど。
Tigerairは写真が残っていない。かなり眠かった記憶がある(気がついたら飛んでいた)。
桃園では、まずコロナウイルス関連の検疫を受けた。
このときは自己申告書の提出 + サーモグラフィーによる体温測定(多分)だけだったが、帰って直ぐ14日間の自主隔離になってしまった。
入国時、台湾で罹ると帰れなくなってしまうのがネック(他の病気なら帰れる可能性はある)し、治療はやはり日本の医療機関で受けたい気がするなあ、と思った。
ようやく入国して、まず悠遊卡にチャージした($500くらい?目安が書いてあったと思う。自分は4日間で使い切った)。 ついで両替。確かにBid/Askスプレッドは台湾の方が圧倒的に小さかったと思う。良心的。
桃園機場捷運で台北に出る
桃園→台北まで、桃園機場捷運で行く。 実は2014年にも台北桃園に降り立ったことがあるのだが、その時はまだ機場線がなく、バス+高鐵で台北に出た。便利になったものである。
- 車内にトイレはない
- 最高時速110km/hだが、台北車站~機場第二航廈の35.8km/hに38分かかる。もうちょっと早くてもいいと思う…
ちなみに、Wikipediaが結構読み応えがあり、開業までかなり紆余曲折あったことがわかる。
色々揉めたみたいだけれど、その中でもちゃんと開業に漕ぎ着け、その後もきちんと運営できているのは偉いことだと思う(仕事に通づるものがある)。
個人的には、法律で可用性の目標が定められている点、あと以下が面白ポイント。
既に発注された直達車の車内に「大衆捷運法」で構内、車内での飲食禁止が明文化されているにも関わらずドリンクホルダーが残る形となった(なおこれはスマートフォン用ワイヤレス充電器として再活用されている)
ホテルに荷物を置く
台北駅の地下は広く、方向感覚もなかったので迷った。渋谷並の迷宮。 なんとか地上に這い出て、ホテル"Mayer Inn"に荷物を預けた。
近くにファミリーマートがあったので、ペットボトルの中国茶などを購入。 自分たちはSuicaと同じ感覚で悠遊卡で支払いをしたが、地元客はどうも現金派が多い。 そういうもんなんだろうか。
鼎泰豐で小籠包を食べる
さて、準備が整ったので、お待ちかねの観光タイム。 まずはともかくご飯。腹が減ったので、小籠包を食べるべく、有名な鼎泰豐の信義本店に行った(近かった)。 「開店まだだよ、直ぐ近くに系列店(新生店)があるからそっち行ってね」と言われ、それに従った。
早朝便だったので開店直後に駆けつけられたが、それでも20分くらい待った。 ただ、自分たちが食事を済ませて出るときはもっと人が居たので、早く来れてよかったと思う。 待ち客は日本人が大半だった。
店員さんは、多国籍であった(胸に名前と出身国?のバッヂを付けているのでわかる)。 母国語以外のお客さんと合うことが勧められているのか、色々な国のバッヂを見ることになった。 後、日本人の方もいらして、異国で大変だなあと思いもした。
小籠包だが、肉汁も去ることながら、まず酢(米酢?)が美味しかった。「小籠包なら中華街でも食べられるがそんなに違うんだろうか?」と思っていたが、ここからして違った。
後、酢と醤油の比率(3:1。店員さんが最初は調合してくれる)も驚きで、酢が多いのだ。
しかしこうすることで、醤油の味で小籠包の味が消えることなく、またお酢の甘さを感じながら食べられて、とても美味しかった。
また、付け合わせの生姜(これもよく合う)も日本には無い発想。
その他に豆苗・炒飯・水餃子・スープを頼んだが、どれも格別の美味しさ(あとおかわり自由の中国茶がまた美味しい)。
会計は結構高かった(2名でTWD 1,375 ≒ 5,000円弱)のだが…それに足る満足度であった。
…出てから気づいたんだけれど、鼎泰豐って日本にもあるんだね。あーあ。
中正紀念堂に行く
次に向かったのは中正紀念堂。 結構食べたし、MRTの中正紀念堂駅も少し離れているし、そもそも異国は見ているだけでも楽しいものなので、歩いて向かった。
裏側から入ったため、最初に梅園、次に地階(蒋介石の文物展示室)を見て、危うく本体を見忘れるところだった。 ちなみに、地階には、簡単な飲食店に土産屋、応接展のスペースのほか、観光案内所兼休憩スペースがあった。かなり日本の観光施設に近くて、あまり遠くに来た気がしない。
入る時は、非接触型の体温計で熱を測られた。 これは台湾の旅行中、大体どの施設でも行われており、入る度に引っかかりやしないかとビクビクしていた(途中から慣れてきはしたものの)。 また、これ比べると、日本はのほほんとしたものだなあと思ったりした(あと非接触型体温計という便利なものの存在が認知されていない)。
文物展示室では、蒋介石に関する様々な資料を見たが、私の浅い知識ではあまり付加的な理解を得られなかった…。 そもそも、中国本土、台湾ともに日本から近いけれど、近いが故に却って興味の対象とならず、高校までに習った歴史の朧気な記憶しか持ち合わせていない。 幸い解説は漢字なのでうっすらと意味はわかるが…。 そのような状態で印象に残ったことは、総統の地位でありながら比較的質素な暮らしをしてきたこと、日本と関わりがあること、そして中国本土への望郷の念のようなもの、か。
儀仗兵の交代は見ていない。
中正紀念堂については、Wikipediaを見てから行くと、より楽しめるかもしれない。その色や形に、尽く意味を持たせているらしい。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E6%AD%A3%E7%B4%80%E5%BF%B5%E5%A0%82
龍山寺へ
次に、台湾の寺を見てみたいということで、有名な龍山寺に行った。 中正紀念堂駅から地下鉄に乗り、西門で乗り換えて龍山寺駅へ。
龍山寺の地下鉄駅から地上に出ると、なんだかおじ(い)さん達が沢山座って話し込んでいた。どこの国もこれは変わらない光景か。
龍山寺は本当に直ぐ近くにあり、利便性に感動する。 この辺りで、暑くてパーカーを脱いだ。あと、カメラ(RX100Mk3)をやっとかばんから出した。
寺の前では法輪功の宣伝ブースが出ていた。龍山寺そのものを見に来たはずだが、どうしても時事問題となっている方に目をやってしまう。ブースには「制止中共」と書いてあり、そこだけを見て、法輪功の宗教的側面と弾圧を受けている被害者の面を思い、複雑な気分になった。が、改めて写真をよく見ると、左側の張り紙はよく読み取れない(ので、もしかしたら関係なかったかもしれない)。もっとも、右下の張り紙は"Stop Organ Harvesting in China"で、こちらは法輪功学習者への臓器狩りのことと思われる。
寺自体は、正に本場の中華街の建物といった感じで、私はあまり建築様式に関する知識はないけれども、赤屋根や凝った装飾、これでもかというくらいに屋根に載っている龍の彫刻などを見ていた。 首里城に近いものを感じる。
しかし、中国の建築様式はかなり特徴的だと思うのだけれど、あまりそれを指し示す単語を思いつかない。あまりまとまった記述も見ない気がする。
一口に寺とは言えど、そこに来た人間の挙動は日本とは大きく違った。 まず、手前にある台に、皿に乗せられた花を置く。いや、花だけならまだしも、菓子だのなんだの、色々なものが置かれている。 祈り方も日本とは違う。線香を持ったまま前に行き、線香を持った両手を掲げる。そして、そこに頭を近づけお辞儀をする。皆熱心にやっていた。
私も、中に入ると、無料で線香を一本貰えた(コロナウイルスの騒ぎもあって、このサービスは廃止されたらしい)ので、見様見真似でやってみたが、うまくできていたのかは分からない。
この龍山寺は、本殿の裏側にも様々な崇拝対象(神…でいいのか?)がいらっしゃる。 ぐるっと回って覗いていく。
今、龍山寺のWikipediaを見ていたら、以下のようなことが書いてあった。知らなかった、蛇は一度食べてみたいと思っていたので、凄く後悔している。
周辺では夜市(華西街観光夜市)が開かれ、ヘビ料理の店を特色とする観光名所となっている。店頭に生きたヘビが陳列してあり、ヘビを捌くパフォーマンスが行われる。
ひと通り見たので、次の場所に移動することにした。時刻は14時くらい。どうするか…。 ひとしきり悩んだ末、台湾らしいかき氷を食べに行くことにした。
有名なお店があまり近くにないようで、Google Mapで検索して出てきた西門の店に行くことにした。
西門街
「三兄妹雪花氷」でマンゴーかき氷を食べた。オタク向けな店名だが、普通のお店である。愛想のいいおばちゃんが軒先でメニューを見せてくる。
注文方法だが、1Fで注文し2Fで待っていると、エレベーターで運ばれてくる。注文票をエレベーター前の店員さんに見せればよい。
完全に日本サイズを想定して1人1皿頼んだが、これが中々に巨大だった。下の写真を見てもらえばわかるが、四角い皿の1辺が500mLペットボトルの高さくらいある…。 マンゴー好きなので、最初1/3くらいはとても美味しいと思っていたが、正直途中からちょっとつらかった(完食はした)。
西門街は、かき氷以外にも、沢山出店がある。どちらかというと、観光客より地元の若者向きである気がするが。ここの雰囲気は、入り口が完全に渋谷センター街で、その後秋葉原とアメ横を足して2で割ったような感じだ。
最後、オタクビルのようなものがあるらしいので行ってみた。名を「萬年商業大樓」という。 見た目の雰囲気と入り口は、秋葉原のドン・キホーテ(とレジャラン)のビルにそっくりだ。 内部はラジオ会館や中野ブロードウェイに似ている。細かいテナント店舗がそこかしこに入っている。
低層階は別にオタク向けじゃない店舗も多い。上の方に行くと、フィギュア専門店などが軒を連ねている(建物の中だが)。日本から輸入したのか、日本語アニメ雑誌とかもあった。 こればかりは、日本が文化の中心で、日本から世界へ発信されていることを実感した。
一通り見て、チェックインの時間にもなったので、地下鉄で一旦ホテルに戻った。 台湾の地下鉄はなかなか面白い。面白ポイントの一つが広告で、日本ではカタカナや英語表記が幅を利かせているけれど、台湾だとなるべく漢字だけで表記されているので、「そう来るか~」と思ってしまうものが多い。
夕食
と思うじゃろ?実はホテルに帰ってとりあえずベッドに飛び込んだら、そのまま寝ていた…。
ということで、まさかの途中で寝落ちして、(折角の観光に充てられる時間を無駄にしながら)1日めは終わった。まあ、深夜便だったし仕方ないね…。