LORAN-C用アンテナ&アンテナカプラー(JRC NFG-800)の分解と設置
ヤフオクでLORAN-C用のアンテナカプラーとアンテナが出ていた。珍しいと思い、落札した(5,000円)。
日本は既にLORAN-Cは停波しているが、韓国などはどうなんだろう。ちょっと気になっているのもあった。
アンテナは2m×2本に分割されたが、それでも長尺物であり、送料が高くついた…のか?(過去の取引で、ヤフオクから確認できなくなっていた…)
アンテナカプラー(NFG-800)の分解
設置に先立ち、まずアンテナカプラーの仕様がよく分からないので、分解し、回路図を起こした。
写真でも分かるように、コイル・トランスが6つ使われているのが特徴か。
回路としては、2SK170のソースフォロワー+2SC2240による増幅の模様。
2SK170は低周波低雑音増幅用のNch J-FETで、超低雑音・高入力インピーダンスが特徴で、イコライザアンプ, MC ヘッドアンプの初段に適している、とある。
2SC2240は、「NPN低周波低雑音トランジスタで低信号源インピーダンスでの雑音指数を小さく設計しており、さらにパルス性雑音が小さく、ステレオやテープデッキなどのイコライザアンプの初段低雑音増幅用として高 S/N 比特性の実現を容易に」するものらしい(データシートより)。
コイルのうち、T2, L2, L3で3次BPFか。
L1はアンテナの入力インピーダンスを上げる工夫なのだろうか?その分T2とで分圧されてしまう気がするが…。
最後のC5・T1は(R8はQをわざと下げる)LC共振回路となっていて、3mH // 820pFで大体共振周波数101.5kHzくらいらしい。
一番わからないのは段間のLCR回路(C10, C11, L2, R6, R7)。 ここだけ高精度抵抗とスチコンが使われ、L2には115.934kHzというシールが貼られているが、これでフィルタなのか…?
あと、地味に入力の68pFがマイカコンデンサ。特性を求めた…?
構造上の工夫として面白いのは、ケース内側のアンテナとの接続部がイヤホンジャックであることと、基板上で同軸ケーブルを押さえる金具か。
さて、これは12Vをかけてよいのだろうか…。
アンテナの設置
アンテナは、大体長さ4mでグラスファイバーのような素材でできている。 アンテナの下部から、O型の圧着端子のついたリード線が1つ出ている(つまり、リード線と根本的には変わらない)。 これは低周波ゆえか。
構造としては、2つに分割できる。接合部は金属製になっており、上側は雌ネジが切られているので、これを雄ネジの切られた下側にねじ込む。間にはナットが1つ。
アンテナの根本は、固定用と思われる、素材が異なる部分がある(直径26.5mm 長さ26.3cm)。これを、D130か何かについてきたマウントを使ってつけた。少し押し広げる形で無理やりねじ込んだので、あまりナットとネジの重なる部分が大きくない。要点検。
ちなみに、市販であれば以下の金具が使えると思う(一般的な直径32mmではないため少し困った)。いまいち、どういう名前でググればいいのか分からないため、見逃している可能性もあるが…。
- 小田原無線で売っている「GP取付金具中」。~直径35mmまでだがネジ止め式なので
- コメット CMB-26。ただし、直径32mm用なので、何かをアンテナの周りに巻いて、直径をかさ増ししないとだめかも
- ノーブランド Uボルト取付金具 クランプ。
- 第一電波工業「ステンレス製アンテナ取付金具 S-3」
- 日本アンテナ「A-1型取付金具(2個入り)」
実際設置してみると、想像以上に長い。まさに漁船の上に突き出たアンテナだ。一般のご家庭だと、まあ、目立つ。
アンテナカプラーは直径42.35mm 長さ15.47cm。
鶴見線(鶴見~大川・扇町)乗りつぶし
2021/11/07(日)に、鶴見線の大川支線と浜川崎~扇町を乗りつぶしに行きました(海芝浦支線は小学校の頃に乗った)。
大田区に住んでいるので、鶴見線はかなり近いはずなんですが、(元来の?)東京近郊区間の中ではかなり後の方まで未乗となっていました(後は武蔵野線、久留里線、成田~成田空港、川越~高麗川、水戸線、両毛線くらい)。 ネックは大川支線で、休日3往復しかありません。ただ、夕方に1本あるので、日曜突如ふらっと思い立ち、乗ってきました。
鶴見 17:40 → 大川 17:53
17:40の大川行きに間に合うように向かいました。 ちょうど、1本前の17:30発扇町行きが発車するところでした。休日でしたがそこそこ人が乗っていました。
鶴見に改札が有るのは、もともと私鉄だったからでしょうか。とはいえ、今は鶴見線各駅からのきっぷの清算のためでしょうか。
ホームのベンチに座って待っていましたが、日曜夕方でもあり、他に居たのは疲れたおじさんくらいでした。 電車が来るまでホームをぼーっと眺めます。3両分しかない高架の頭端式ホームといい、屋根の曲線といい、随所に私鉄だった名残を感じます。 人がぼちぼち集まり始め、電車が入線し乗り込みます。座席の角にだけ人がいる程度で、列車は大川に向かって走り出しました。
(どうでもよいですが、鶴見はお手洗いが工事中で使えず困りました)
冬なのでもう外はすっかり日が暮れてしまい、工業地帯であることもありあまり外がよく見えないまま、列車は国道、鶴見小野と止まっていきます。 列車が205系ということもあり、なんだか昔の埼京線に乗っている気分になりました。 そういえば、1本前のに乗って、戦時中の機銃掃射だかの跡があるらしい国道を見ても良かったな…と思うなどしました。
弁天橋あたりから、線路の本数が増えるはずだと思うんですが、外は暗くよく見えません。 駅に止まったときの暗闇の奥行きからそれとなく雰囲気が感じ取れるくらいです。
さて、安善を出ると、いよいよ大川支線です。 鶴見から乗っていた人は、ここまでで大半が降りてしまい、残ったのは数人となってしまいました。 その人達は皆大川で写真を撮って居たので、恐らく本当に大川に用があって乗っていた人はいなかったのでしょう。
列車は武蔵白石の手前で転線し、武蔵白石駅の横を急カーブを曲がりながら南に向かいます。
そのまま、あまり加速することもなく2、3分走ったらもう大川でした。 列車に乗るまでが大変でしたが、いざ乗ると呆気なく乗りつぶしてしまいました。
大川 → 武蔵白石(徒歩)
大川駅は、直ぐ側に三菱化工機の工場がありました。 そもそもが大川駅は埋立地である島の1つの中央らへんにあり、島は大川町といい、その中には一周できる道路や、駅の近くには公園もあるのですが、ちょっと思うことがあり、駅の写真を撮って足早に武蔵白石へ向かいました。徒歩で。
そう、大川発の折返し(18:14発。隣の安善に18:18着)ではなく徒歩で大川を出ました。 というのも、折返しを待つと、扇町までかなり待つことになってしまいます(18:20発は浜川崎行き。扇町はその次の18:40発)。 一方で、大川~武蔵白石は徒歩10~15分で着く距離なので、頑張ると武蔵白石18:10発扇町行きに乗ることができ、40分節約できます。休日にまでそんなセコセコするか、というのはあるのですが、とはいえ安善で20分待つのも嫌ですし、徒歩なら電車の中からより外をよく見ることができるので、歩くことにしました。
意外と日曜の工業地帯でも完全に無人というわけではなく、歩く人1名、自転車で移動する人1名、乗用車数台とすれ違いました。 どこへ向かう人なのかはよくわかりませんが…。
武蔵白石 18:10 → 扇町 18:17
武蔵白石からは扇町に向かいます。そこまで早く走るわけでもない上、途中2駅(浜川崎、昭和)をはさみますが、それでも7分で着きました。あっという間。
扇町は、駅構内は操車場のようで割と広い一方、旅客用ホームはその端っこにあり、貨物主体という印象の駅でした。 大川駅に似た、1面1線の簡素なホームでした。
駅舎も、どちらかというとJR貨物の詰所という感じです。あまり貨物駅に行ったことがなかったので新鮮でした。
この駅にも猫がいました。そして、猫に餌をやらないで、という張り紙もありました。 安易な餌やりもどうかと思いますが、一度あげてしまったものをパタッと止めるのも難しそうですね。
ちなみに、駅の名前は、浅野家の家紋が由来らしいです。そんなネタに困っていたんだろうか…。
数分で折り返しますが、急いで駅周辺を少しだけ写真に収めました。 特に、「ビジネス旅館さかゐ」というところが気になっていて、ちらっと見てきました。 「ビジネス旅館」って独特でいいですよね。一度泊まってみたい気もしますが、冷やかしと思われそう…。
扇町 18:21 → 18:25 浜川崎 18:43 → 18:51 尻手
さて、最後は南武支線で川崎に抜けます。
浜川崎は接続が悪いです。ちょうど到着3分前の18:22に尻手行きが発車してしまいます。 逆方向の鶴見線も、18:27着なので接続は考慮されていないようです。そういうものなのか…。
浜川崎は割と古めの看板が多く残っていたので、その辺りをパシャパシャと撮った後は、南武支線のホームで手持ち無沙汰になってしまいました。
南武支線のホーム、昔は1面2線だったんでしょうか。柵がしてありました。
南武支線は乗ったことがあるので、特になにか思うわけでもなく尻手へ。 川崎まで戻ると帰ってきたなという感じがします。それくらい日曜の京浜工業地帯は雰囲気が違いました。
しかし、鶴見線の本数の少なさはなかなかですね。大川も扇町も、バス利用が多そうです。本数は基本的に減ってきているような印象を勝手に持っていますが、この路線、これからどうなるんでしょうか。
漁業無線向け 13MHz, 17MHz, 22MHz ダイポール・アンテナの製作
製作といってもバランにワイヤーを付けただけですが。
何をしたか忘れてしまいそうなのでメモです。
動機
まあ…ねえ。書かなくても伝わりそうなものですが。
市販のアンテナのうち、短波帯で特定の周波数に特化したものは、(個人が把握しているものだと)ほぼアマチュア無線向けのものだと思います(クリエイトが16/22MHzの八木を出していたり、どこかで27MHz CB向け4エレ八木を見た記憶はある)。
なので、BCLしたい、漁業無線を聞きたい、となった時には、基本的には広帯域受信用のアンテナを使うかと思います。少なくとも私はそうで、ApexRadioの303WA-2を使用しています(お金があればログ・ピリオディックアンテナの乗ったアンテナタワーを立てるのですが。お金があれば。お金があれば)。
これは結構性能がよいのですが、SWRを測ってみると別に漁業無線帯にマッチしているわけでもなく、そもそも一般的にノン・フリーランチといいますか、広帯域受信用のアンテナよりは特定周波数に特化したアンテナのほうが、やはりその周波数では性能が良いイメージがあります。
特に遠くの局を聞きたいとなると、やはり303WA-2では性能の限界を感じることがあり…というか22MHz帯なんて全然入感しません。一方、漁業無線の局はこの周波数帯で運用しているはずですから、ロケーションの差もさることながらアンテナも改良すればもっとマシになるに違いないと思い、漁業無線の周波数帯専用のアンテナを作ってみました。
アンテナの選択
アンテナといっても世の中には色々なものがあります。上に書いたような八木アンテナに、ダイポール、ループ、ディスコーン、等々。
今回は、特定の周波数に絞って受信する、製作が簡単である、あまりスペースを必要としないことを重視し、オーソドックスな(そして調整が基本的にはワイヤーの長さを調整するだけという)水平型のダイポール・アンテナとしました。
※いきなり調整項目が幾つもあるようなものをやろうとすると、大概失敗する上に、失敗した原因がどこだか分からなくなってしまう気しかしないので…。
長さの決定
ダイポール・アンテナで事前に決めておくべきものは長さです。概ね片側は波長の1/4です(ただし短縮率が掛かるため大体その0.95倍程度が実際必要な長さ)。
今回は、漁業無線帯のうち屋上に張れそうな周波数帯ということで、13(12)MHz, 17(16)MHz, 22MHzの3バンドのアンテナを作ることにします。これらのバンドにおけるダイポール・アンテナの片側の長さは、下表のとおりです。
バンド | 目標周波数(※) | 1/4 | 1/4 | 準備したワイヤーの長さ | |
---|---|---|---|---|---|
13(12)MHz | 13MHz | 23.06m | 5.77m | 5.48m | 6.2m |
17(16)MHz | 17.1MHz | 17.53m | 4.38m | 4.16m | 5m |
22MHz | 22.6MHz | 13.27m | 3.32m | 3.15m | 記録なし |
※バンドは広い一方、ワイヤーで設定できる長さは1つだけなので、バンドの中のある周波数を目標に設計しないといけません。その周波数のこと。大体中心にとった
参考文献
私は下記の本を参考にしました。
この本の1章「1-1 基本はダイポールアンテナ」を一番参考にしています。というか、そのまま。
古い本のようですが、オンデマンド版がCQ出版社から出ています。第3章「2-4 7MHzダイポール」が参考になるかと思います。ちなみにこの本はワイヤーアンテナに特化した本で、前半に、様々な形式のワイヤーアンテナが掲載されています。また、第2章「アンテナの工作」には製作のノウハウが色々書かれているので、模式図と現実の隔たりを埋めるときに大いに参考になるでしょう。
- CQ出版社「アンテナ・ハンドブック (ダイナミック・ハムシリーズ (5))」1985
理論面ではぶっちぎりで詳しい気がします。作例も超豊富。絶版なので中古で購入しました。
材料
次節で詳細を書きますが、ワイヤーを張るためのポールを準備したため、想定より色々必要になってしまいました。
ロープで固定するため、ロープの長さ調整が必要で、私はターンバックルを使いました。一応自在結びというのが有るので、ロープの扱いが自由自在な方はそうすれば良いと思います…。
名前 | 型番 | メーカー | 個数 | 価格 | 購入場所 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
広帯域バラン | BU-50A | 第一電波工業株式会社 | 1 | ? | ? | 本来なら自作するのが安上がりだし良いのでしょうが…自信がないので購入。圧着端子付き |
UL難燃架橋ポリエチレン絶縁電線 | UL3265 AWG20 10m WH | 協和ハーモネット | 3 | 単価539円 | monotaro | ワイヤーアンテナのためのワイヤー(サガ電子のAW-2.8, AW-3.5)もありますが、通常の電線でも問題なく使えています。多分耐候性と線材にかかる荷重に強いのでしょう… |
裸圧着端子(R形丸形、内径5mm) | R1.25-5-20P | ニチフ | 4 | 20個 149円 | monotaRO | BU55付属の圧着端子は2つだけですが、3バンドだと6つ必要なので、残りは購入する必要 |
ナイロンロープ(直径3mm, 3つ打) | R-310N | トラスコ | 10m x3 | 単価440円 | monotaRO | ワイヤーと支柱を結ぶ部材です |
シンブル | KR-4 | 水本機械製作所 | 6 | 単価139円 | monotaRO | - |
ターン・バックル(両フック) | TTB-05 | トラスコ | 6 | 単価557円 | monotaRO | もう少し安いのものもありますが、可動域が15cmくらい取れると調整しやすいとわかったのでこれを使っています。 |
シャックル | B-1417 | 水本機械製作所 | 6 | 単価999円 | monotaRO | ステーを張る先に合わせる。大きいものは中 |
結束バンド(屋外用) | TRJ200SB | トラスコ | 18 | 200本471円 | monotaRO | バラン側の線材の固定用。耐候性のあるらしい屋外用の結束バンドを選択。 |
以下支柱用の部材。どちらかというとこちらの方がウェイトが高い…。
この中で特殊なのはリングフックでしょうか。調べてもらえれば分かると思うのですが、リングのフックをパイプに取り付けられるものです。ここにターン・バックルを掛けると良い感じで重宝するのですが、全然下表に記載した以外の部材を見つけることができませんでした。世間的には何ていうんでしょうね?何で検索すれば見つかるのだろう…。
あと、シャックルが割と値が張りました。なぜ。
名前 | 型番 | メーカー | 個数 | 価格 | 購入場所 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
フィールドポール(高さ3m、外径38mm) | SFP383G | グラス・ファイバー工研株式会社 | 1本 | 16720円 | 公式通販サイト | 高さはお好み。3mのものは、購入前にまずメールし配送可否を調べてもらう感じです。 |
フィールドポール(高さ2m、外径38mm) | SFP382G | グラス・ファイバー工研株式会社 | 1本 | 11000円 | 公式通販サイト | 高さはお好み。 |
デベリング(径38mm用) | DR39 | グラス・ファイバー工研株式会社 | 2 | 単価4830円 | 公式通販サイト | - |
デベマウント(52x38mm) | DM5238 | グラス・ファイバー工研株式会社 | 2 | 単価4950円 | 公式通販サイト | ポールを柵の上側に固定する用 |
クロスマウント | PT08B(多分) | DXアンテナ | 2 | 単価877円 | Amazon.co.jp | ポールを柵の下側に固定する用。柵の都合で下側はデベマウントではないものを使用 |
デベグラスワイヤー(直径4mm) | W040030 | グラス・ファイバー工研株式会社 | 30m | 4433円 | 公式通販サイト | 長さはお好み |
ワイヤークリップ(使用ロープ径4mm) | MSW-4 | monotaRO | 36 | 単価149円 | monotaRO | 実は径4mmのワイヤークリップというのは世の中にあまりないのか、ホームセンターでは見つけられていません。monotaROに丁度良いものがあったのでよく使っています。 |
ターン・バックル(両フック) | TTB-05 | トラスコ | 6 | 単価557円 | monotaRO | もう少し安いのものもありますが、可動域が15cmくらい取れると調整しやすいとわかったのでこれを使っています。 |
シンブル | KR-4 | 水本機械製作所 | 12 | 単価139円 | monotaRO | - |
シャックル | B-1417 | 水本機械製作所 | 6 | 単価999円 | monotaRO | ステーを張る先に合わせる。大きいものは中々高い…。 |
リングフック | くい丸システムズ リングフック | 君岡鉄工 | 4 | 単価599円 | monotaRO | 適合パイプ径38.1mm |
水性FRP・プラスチック用塗料(グレー) | - | サンデーペイント | 1缶(200mL) | 769円 | monotaRO | FRP用のペンキ。ちなみに1缶だとデベパイプを計6m分塗ってもまだ余ります。 |
刷毛 | - | - | 1本 | 不明 | ホームセンター | ペンキを塗る用。ローラーよりも刷毛のほうがやりやすかったです。缶に入るサイズのものを…。 |
製作
製作といっても、アンテナ自体は本当にワイヤーに圧着端子を繋ぎ、バランにネジ止めし、そして張るだけです。しかも一番オーソドックスなアンテナなので、本にもよく記事が載っています。
とはいえ、本に書いていないこともあります。一番苦労したのは、ダイポールを張るための両端の柱の準備。自立式のV字ダイポールであれば不要ですが、ワイヤー式だとそうもいきません。
今回は、柱を固定するアテとして屋上の柵を使いました。その柵を使う都合上、逆V字型(真ん中を柱で持ち上げる)ではなく、普通の両端固定としています。
柱として使えるものは色々有るかと思います(オーソドックスなのはTV受信用のアンテナマスト。他、塩ビパイプとか、竹、グラスファイバー製の釣り竿とか)が、今回はデベグラスポールを使いました。アンテナマストは金属製で重いので、万が一にも落下したらおっかなく、竹や釣り竿はしなるので常設するのは心配。適度に強度があり、かつ軽いことが理由です。
0. ポールやステーを固定できる場所があるか下見する
下見が大事です。まず、ダイポールを張る場所とその方向(指向性があるので)を考えておきます。 幸い日本列島は弓状の形をしていて、丁度真ん中ぐらいにいるので、あまり方向で迷うことはありませんでした(千葉県漁業などは多分聞こえなくなるのですが…比較的近いので303WA-2でカバーします)。
ポールの設置場所も見当を付けておきます。なるべく落下した時に被害がなさそうな場所にします。
ステーの固定する先も考えておきます。私の場合、これがネックでした。世の中にはステーアンカー(支線止め)というものがあります(例)が、これを平屋根の床に打つのは浸水のもとなのでちょっとやりづらく(建物って億円単位のものですからね…アンカー一つでそんな資産を壊したくはない)、また鉄筋コンクリート造の建物で外壁のタイルも固めだと、そもそも穴を空けるのが大変(インパクトドライバーの必要性を感じる)なので、建物によっては中々設置が難しいんじゃないかと思います。
結局、シャックル + ターンバックルで屋上の柵に止めるようにしましたが、こうすると今度は柵がある程度荷重に耐えられることが必要です。自身の例では、かなり昔からある柵なので、ポール2本の受風面積分の荷重がかかってもまあなんとかなるでしょう…。
色々寸法も測っておきましょう。クロスマウントやシャックルを買う時に必要です。
1. デベグラスポールにペンキを塗る
デベグラスポールは、取説上ペンキをぬってささくれ立たないようにせよとのことだったので、それに従いペンキを塗りました。 グラスファイバーなので、FRP用のペンキを塗りました(結構定着するのですが、物にあたったり擦れたりすると、やっぱりすぐ落ちてしまいます。雨には強いです)。
これが結構面倒で、かつ時間を喰います。天気のいい日に屋外で新聞紙を引いて塗るんですが、乾くのは1時間オーダーな気がしました。
ちなみに、ローラーよりも刷毛のほうが塗りやすかったです。刷毛は終わったら水洗い。
2. 柵にデベグラスポールを固定し、ステーを張る
- 先に、フィールドポールにデベリングとリングフックを付けておきます(高さ3mだと後からの作業は厳しい)
- 屋上の柵の横にポールを立て、デベマウントやクロスマウントで柵に固定します。柵の形状は必ずしもクロスマウントに合っていないので、よく固定できるかはやってみないと分からないところがあります…。ネジ止めが結構面倒で、Uボルトが長いのでラチェットレンチが使えないのがつらい。
- デベマウントとクロスマウントを少し緩める
- 後はひたすら以下を繰り返します
- ポールを下ろす
- デベリングにデベグラスワイヤーを通しワイヤークリップで止める
- ポールを仮固定する(緩めて隙間の空いたクロスマウントに上から通すだけ)
- 固定したい場所までデベグラスワイヤーを引っ張って、柵にシャックルとターンバックル(この時は長めにしておく)を付けてから、ワイヤークリップで止める(長めに取っておくといい)
※デベグラスワイヤーの端末処理の方法は「結びワイヤークリップ止め」と「糸密巻き止め」の2つが公式サイトで案内されていますが、後者のほうが効率が高いものの面倒なので結びワイヤークリップ止めを使用しています。
3. ダイポールを張る
ここまで来るとようやくアンテナを張れます。
1バンド毎に以下を行います。
- まず、電線を想定する長さ + 0.5mくらい長めに切断
- 圧着端子をハンダ付け(本当はカシメるんですが、工具がないのでハンダ付けした)
- バランに圧着端子をネジ止め
- バランの取扱説明書に記載のように、圧着端子に荷重がかからないようバラン上側の穴を一度通し、その辺りを結束バンドで固定
- バランとは反対側の、想定する長さより少し短めのところにロープをあやつなぎで固定
- ポールに設けたリングフックに、シンブル・ターンバックルを介してロープを固定。二重八の字結びがベスト
最後に、全部できたらターンバックルをまとめて締めます。
4. ダイポールの長さ調整
ここまでの道のりが思ったより面倒ですよね?こんなにかかるとは思いませんでした。
えー調整は、NanoVNAをつないで、SWRが中心周波数で最小値を取るようひたすらワイヤーをちまちま(5cmくらいずつ)切っていくだけです…。
ここで、切り過ぎると後戻りできない(できなくはないが、新たに線を繋ぐ必要がありかなり面倒だと思う)ので、はやる気持ちを抑えて細かく切っていくことが大事そうです。
1バンドずつ調整したほうがよいのですかね?あまりよく分かっていません。
結果
SWRの記録が手元にあるのが17MHzだけなのですが…17.050MHzでSWR = 1.24でした。13MHzと22MHzは不明…。
実際使ってみると、正直303WA-2よりかなり利得があります。お陰で、17MHzでは福島県、青森県、仙崎、22MHzでは静岡県と釜石が聞こえるようになりました。
短波用 同調型バー・アンテナの製作
旅行用のコンパクトかつ実用性のあるアンテナに悩んでいて、どんなものかと連休に勢いに任せて作ってみました。 その製作記事です。
回路図上では部品点数3点(コイルとバリコン、BNCジャック)のみの簡単な回路なのですが、いざケースに入れ形にするところまでまとめようとすると、思ったより長くなってしまいました。
目次
動機
今までは、数mのワイヤーアンテナ + バラン、ロッドアンテナなどの電界アンテナを使っていましたが、旅行先(特にホテルの部屋)というのは雑音の多いことが多く、あまり満足行く結果を得られてきませんでした。
そこで、持ち運べる程度に小型かつ重くなく、雑音に強いと言われる磁界アンテナである(同調型)バーアンテナを作ってみました。
(ところで、同調型にすることの利点ってなんでしょう。混変調などを防げる、というのはあると思いますが他には…?)
参考文献
今回は、CQ出版社の「小型・高感度受信!オールバンド室内アンテナの製作」(鈴木慶次・川上春夫 著)という書籍の「5-3 共振型バー・アンテナを作る」を全面的に参考にしています。
ただし、幾つか修正があります。
- 持ち運びのため、フェライト・バーは全部ケースに納めた
- フェライト・バーの長さは、在庫と持ち運ぶ都合上短くした(180mm → 120mm)(※1)
- 各マーチス・1.7MHz帯の漁業無線も聞けるように、周波数の下限を小さくした(3MHz→1.6MHz)
- その分高い周波数もカバーできるよう、1次側コイルの巻数をスイッチで切り替えられるようにした(※2)
- 1次側コイルと2次側コイルのGNDは分離(製作上繋ぐのが面倒だったため)
- 線材をリッツ線に変えた(あまり違いを感じなかった)
※1 そもそもフェライト・バー・アンテナの実効長は、断面積には比例しますがフェライト・バーの長さには(数式上は)比例しないのでは…?なんで長いと感度が良いのでしょうか…と思ったのですが、実効透磁率がコイル長$$l$$とフェライト・バーの長さ$$b$$の比$l/b$に依存するから…ということはあるらしいです。参考:http://ndxc.starfree.jp/documents/horibapdf/021102-001.pdf。
※2 しかしフェライト・バーはあまり高い周波数まで使えない(透磁率が落ちる)ため、正直特に高周波側を伸ばすのはあまり意味がない気がしました…。
材料
手持ちの材料の利用が多いですが、列挙したところ下記になりました。回路としては至極単純なんですが、ケースに納めようとすると色々必要になってきますね。
名前 | 品番 | 製造元 | 個数 | 価格 | 購入場所 | コメント |
---|---|---|---|---|---|---|
フェライト・バー(長さ120mm, 直径10mm) | 不明 | 不明 | 1 | 不明 | (在庫品を使用) | シオヤ無線に行けば売っていると思う。 |
粘着テープ付きワイヤークランプ | PE-361NH | ELPA 朝日電器株式会社 | 2 | 300円@6個入 | 千石通商 | ケースにフェライト・バーを固定する。ケース内のスペースがないので小さめのものがよい。またネジ止め式ではなく粘着テープ式がよい(加工が楽) |
リッツ線(30/0.08) | - | 礎電線 | 数m | 88円/m | オヤイデ電気 | 外径0.8mmくらいのUEWでもいい |
ハックルー(マジックハンダ) | - | HAKKO 白光株式会社 | 数cm | - | (在庫品を使用) | 千石通商・秋月電子通商で売っている |
単連ポリ・バリコン(260pF) | PVC-1 | - | 1 | 270円 | シオヤ無線 | 千石通商でも売っている。固定用皿ビス(M2.6x5)が付属。ないなら別途買う必要。 |
ポリ・バリコン用ダイヤル | - | - | 1 | 90円 | シオヤ無線 | 千石通商でも売っている |
ポリ・バリコン用延長シャフト | - | - | お好みで | 80円 | シオヤ無線 | 千石通商でも売っている。回転軸の滑り止めにポリ・バリコン側が二重Dカットのようになっているので、それに嵌合する形状であることが大事 |
BNCコネクタ(BNC-J 角座4穴) | B-012-TGN | COSMTEC RESOURCES CO., LTD | 1 | 170円 | 秋月電子通商 | 4箇所をネジ止めするため、丸座より緩みにくい印象があり、角座を使いがち。その分穴加工は大変 |
M3 ネジ・ワッシャー・スプリングワッシャー・ナット | - | - | 4組 | - | (在庫品を使用) | BNCコネクタを止める用。秋葉原で買うなら西川電子部品。 |
スライド・スイッチ(パネルマウント式、1回路2接点) | - | - | 1 | - | (在庫品を使用) | こういうやつ。 |
ケース | SW-130S | 株式会社タカチ電機工業 | 1 | 200円 | 秋月電子通商 | - |
コピー用紙 | - | - | 1枚 | - | - | 万が一の絶縁のため、バー・アンテナに一応巻いておく |
セロハンテープ | - | - | - | - | - | 仮止めと、ワイヤークランプとフェライト・バーの間の隙間を埋めるために使用 |
作成
製作途中の写真はありません。上の完成した写真から把握してください…。
0. リッツ線の処理
特にどこのサイトにも書いていないんですが、リッツ線の扱いにかなり苦労したのでメモです。
よくリッツ線の扱いで出てくるのは、撚り合わせた線材1本1本の被覆処理ですが、これは普通のUEWと同じく熱した半田の塊につっこんだら問題なくできました。
より手間取ったのは、細い線材を束ねる白い覆いがすぐ緩んで解けてしまうこと です。下手にリッツ線を切ってしまうと、その端からどんどん緩んで、中の線材がバラバラになってしまいます…。これ、全然他のサイトだと取り上げられていないのですが、よい回避方法があるのでしょうか…?
私は、切る前に線材にまず結び目を作ってから切るようにしました。こうすると流石に解けないようです。そして端を予備ハンダすると白い覆いが熱で溶けて固まるので、解けにくくなります。
1. フェライト・バーにコイルを巻く
本来は参考にした本のように(計算して)作るべきと思うのですが、面倒なので、最初に1次コイルを巻きつけるときはNanoVNAで実測しながら現物合わせで作ってしまいました。
- 1次側コイルを作る。まず、フェライト・バーにコピー用紙を何回か巻きつけ、セロハンテープで固定
- リッツ線を適当に20巻きし、バラバラするのでセロハンテープで仮止め
- リッツ線にポリ・バリコンをハンダ付け
- 別のBNCコネクタ(丸座)を用意し、適当な銅線をハンダ付けした上で、フェライト・バーに2・3回巻きつける
- このBNCコネクタにNanoVNAを接続
- 周波数の下限が1663.5kHzくらいになるよう巻数を調整
次に、1次側コイルにタップを設け、2次側コイルを巻きつけるのですが、ここでは必要なインダクタンスと1次コイルの巻数から、巻数を計算したうえで巻きつけます。
まず、ポリ・バリコンの容量が260pFであることと、多分5pFくらいまで変化すると仮定して、理論的なコイルのインダクタンスを決めます。
- 1次側コイル(低)のインダクタンスを決める。 より、C = 260pF, f = 1663.5kHzなので μH
- 1次側コイル(低)を使用した場合の周波数の上限 を求める。C = 5pFとしてMHz
- 1次側コイル(高)のインダクタンスを、(周波数の下限が概ね1つ上で求めた上限くらい…10MHzとした…になるように)決める。より、C = 260pF, f = 10 MHzなので μH
- 1次側コイル(高)を使用した場合の周波数の上限を求める。L = 0.97μH, C = 5pFとして]MHz
- 2次側コイルのインダクタンスを決める。率直に言うと決め方がよく分からなかったので、(よい方法なのか知りませんが)希望周波数範囲の中間()で2次側のコイルのインピーダンスが Ωとなるように、つまり平均的には整合しているようにしました。より、 Ω, MHzなのでμH
次にインダクタンスから巻数を求めます。巻数は、透磁率が大体似たりよったりなのか、雑誌の記事と巻数 - インダクタンスの関係はあまり変わりませんでした。
- バリコンを容量が最大となるようにした上で、NanoVNAを使い1.6MHzで共振するようにしたとき、1次側コイル(低)は21巻だった。よって、このときが35.2μHだったとして、1次側コイル(高)の巻数は
- 2次側コイルの巻数は、
よって、この巻数に従ってタップを設け、2次側コイルを巻きつけます。
巻き終えたら、次の処理をします。
- コイルの両端の線をマジックハンダで固定(そうしないとかなり扱いづらい)
- ケーブルクランプに嵌めた時にガタつかないよう、フェライト・バーにセロハンテープを巻きつけ嵩増し
- この段階で問題なく受信できそうかテスト(※)⇒ 実際の受信範囲は、1.6MHz~10.2MHzと9.2MHz~18.4MHzとなりました。思ったより高周波側が伸びていない
※本当だったら、LCRメーターでインダクタンスを測り、ちゃんとコイルが想定通りに作れているか確かめるのがベストなのでしょうが…秋月電子通商に行ったらLCRメーター(DE-5000)が売り切れだったので、測れていません。
2. ケースを加工する
現物合わせで、バリコン固定用の穴、スライドスイッチ用の穴、BNCコネクタ用の穴を設けました。
- バリコン固定用の穴:次のサイトの図面の通り加工した。問題なかった:https://mizuho-lab.com/fm/radio.html。真ん中はΦ8。固定用ネジはM2.6だが、ダイヤルに干渉しないよう皿ネジなのでザグリ加工が必要。プラスチックケースは柔らかすぎて、適当な太めのドリルでザグろうとすると巻き込まれて穴が空いてしまう…。
- スライドスイッチ用の穴:完全に現物合わせ。四角穴の加工になるが、これは幾つかドリルで丸穴を開けて、ヤスリで四角に整形しましが。開けづらいので、丸穴で済むスイッチがいいですね…。
- BNCコネクタ用の穴:図面はあるが現物合わせ。まず真ん中の穴を開ける(Φ10)。次にコネクタ自体をガイドに使いネジ穴の1つを開け、ネジで仮止めする。次に、残りの3穴をドリルで開け、最後にすべてをねじで止める
3. 配線
特にコメントなし
4. 仕上げ
組み立てた上で、実際に受信してみて問題なければよしです。
雑感
使ってみた感想。まだ旅行に携行してはいないのですが、とりあえず自宅で試したところ、屋外のアンテナでも受信が割と厳しい東京マーチスが、室内で受信できました。ベランダまで出るともっとクリアに聞こえ、思ったより感度が良いように感じました。
他には、室内で、7MHzアマチュア無線バンドのRTTYやFT8、LSBの音声などが入りました。また8MHzの韓国の海岸局も室内でうるさいくらい入感しました。ただ、やっぱり屋外(屋上)設置の303WA-2よりは劣りますが、これは流石に比較するのが可哀想ですね。
また、コイルの線材を0.2mmのUEW線とし、高周波側の回路は省いた簡易版も作ってみました(最初の写真に写っているうちの片方)が、受信感度にはあまり差がありませんでした。そういうものか…という感じですが、見ていた資料(http://ndxc.starfree.jp/documents/horibapdf/021102-001.pdf)でもそのように記載があったので、間違ってはいなさそうです。
おまけ:18cm版の作成
シオヤ無線で18cmのフェライト・バーが売っていたので、買って18cm版も作ってみました。バンド切り替え機能は省きました。東京マーチスを試しに聞いてみましたが、そこまでの違いは感じませんでした。資料(http://ndxc.starfree.jp/documents/horibapdf/021102-001.pdf)によれば、コイル長cmとすると、18cmの場合はフェライト・バーの長さとの比がなので、巻線係数です。一方、12cmの場合はで巻線係数なので、誘起電圧の最大値であることを考えると、結局ほぼ変わらない感じでしょうか。
あと、こちらはフェライト・バーがむき出しなのであまり外に持ち出せません。屋上などで受信するのに使おうと思います。
2020/02 台湾旅行(1日め)
台湾の旅行記。まだ日本と台湾の新型コロナウイルス罹患者数が数十人だった頃の話。
期間:2020/02/21(金)~2020/02/04(月・祝) 3泊4日。
概要
日付 | 旅程 | 観光地 | 食事 | 主な移動手段 |
---|---|---|---|---|
2/21(金) | 東京(羽田)→ 台北 台北観光 |
- 中正紀念堂 - 龍山寺 |
- 朝:羽田? - 昼:鼎泰豐 - 夕:なし |
Tigerair 台湾 IT217便 東京(羽田)05:00 → 台北(桃園) 07:55 |
2/22(土) | 台北観光 | - 孔子廟 - 淡水 - 士林観光夜市 |
- 朝:なし - 昼:世界豆漿大王 - 夕:士林観光夜市 |
台北MRT |
2/23(日) | 十分・九份 | - 十分老街 - 十分瀑布 - 九份 - 台北101 |
- 朝:なし - 昼:台鐵便當 - 夕:十三香私房菜 |
台鐵宜蘭線・北渓線 |
2/24(月・祝) | お土産購入 台北 → 名古屋 |
- 欣葉に行く | - 朝:なし - 昼:欣葉 - 夕:機内食 |
スターフライヤー・ジャパン 7G810 便 台北(桃園)18:30 → 名古屋(中部) 22:10 |
事前準備
対象 | 選択時に考慮した点 |
---|---|
宿泊施設 | - 台北は意外と高かった(ドミトリーじゃないと2名1泊数千円弱)。日本の3連休とぶつかっていたからだろうか - 駅に近い・コンビニに近い・24hフロント・窓がある、で探した(しかし窓なかった…) - 日本のホテルは法律の問題からか窓付きが一般的だが、窓がない部屋が台北にはある… |
飛行機 | - 期間:2/21-2/24, 2/22-2/25の2パターン(どちらも遅くない時間に付き、なるべく長く向こうにいること) - 発着地:羽田、成田、名古屋 で検索して安めのものを選んだ。SFJが意外と安かった。 |
Simカード | Amazonで色々買える。国内発送じゃないと時間がかかるので要注意。 私は株式会社ワイズ・ソリューションズから、中華電信の5日間Simを購入した(これ)。 USIM.Cheapというサイトでも買える模様。 通信速度や使用可能エリアには不便を感じなかった。 アクティベーションにパスポート写真の送付が必要。個人情報保護法に従った管理がなされているかは不明…。 |
保険 | - カード付帯のを基本的に使用し、足りない部分を損保ジャパンの保険で補った。 - 世情が世情だったので、新型コロナウイルスの治療は給付対象か事前に確認した(幸い損保各社プレスを出していた)。 |
両替 | レート(というかBid/Ask スプレッド)は圧倒的に桃園空港の方が良いと聞いていたので、営業日・営業時間だけ確認し、他は国内では特に何も対応しなかった。 |
2/21(金)1日目
出国~桃園
羽田5時発。流石に前日入りした(この時間の公共交通機関は…)。
国際線ターミナル(今のT3)の出発の電光掲示板では、中国行きが軒並み欠航となっていて、「ああ、(ニュースで見たとおり)本当にキャンセルになっているのか、(交通の大動脈が軒並み止まるとは)中国ヤバいんだな…」と思った。
1Fローソンで朝食を確保し、3F出発ロビーの椅子で仮眠。意外と暗くて助かった。
羽田はフロアマップ(https://tokyo-haneda.com/floor/terminal3/index.html)に24時間営業店舗はマークを付けているし、夜通し居る客に優しい。
3時ぐらいに中に入る。流石に手荷物検査場も出国審査もガラガラ。
また中の椅子で少し仮眠。
どうでもいいけれど、ここの六厘舎(つけ麺屋さん)は比較的空いているので穴場だと思う。まあ、そう滅多に来れないが…。
搭乗してみると、意外と人が多かった。それでも3人席の残り1席は人居なかったけれど。
Tigerairは写真が残っていない。かなり眠かった記憶がある(気がついたら飛んでいた)。
桃園では、まずコロナウイルス関連の検疫を受けた。
このときは自己申告書の提出 + サーモグラフィーによる体温測定(多分)だけだったが、帰って直ぐ14日間の自主隔離になってしまった。
入国時、台湾で罹ると帰れなくなってしまうのがネック(他の病気なら帰れる可能性はある)し、治療はやはり日本の医療機関で受けたい気がするなあ、と思った。
ようやく入国して、まず悠遊卡にチャージした($500くらい?目安が書いてあったと思う。自分は4日間で使い切った)。 ついで両替。確かにBid/Askスプレッドは台湾の方が圧倒的に小さかったと思う。良心的。
桃園機場捷運で台北に出る
桃園→台北まで、桃園機場捷運で行く。 実は2014年にも台北桃園に降り立ったことがあるのだが、その時はまだ機場線がなく、バス+高鐵で台北に出た。便利になったものである。
- 車内にトイレはない
- 最高時速110km/hだが、台北車站~機場第二航廈の35.8km/hに38分かかる。もうちょっと早くてもいいと思う…
ちなみに、Wikipediaが結構読み応えがあり、開業までかなり紆余曲折あったことがわかる。
色々揉めたみたいだけれど、その中でもちゃんと開業に漕ぎ着け、その後もきちんと運営できているのは偉いことだと思う(仕事に通づるものがある)。
個人的には、法律で可用性の目標が定められている点、あと以下が面白ポイント。
既に発注された直達車の車内に「大衆捷運法」で構内、車内での飲食禁止が明文化されているにも関わらずドリンクホルダーが残る形となった(なおこれはスマートフォン用ワイヤレス充電器として再活用されている)
ホテルに荷物を置く
台北駅の地下は広く、方向感覚もなかったので迷った。渋谷並の迷宮。 なんとか地上に這い出て、ホテル"Mayer Inn"に荷物を預けた。
近くにファミリーマートがあったので、ペットボトルの中国茶などを購入。 自分たちはSuicaと同じ感覚で悠遊卡で支払いをしたが、地元客はどうも現金派が多い。 そういうもんなんだろうか。
鼎泰豐で小籠包を食べる
さて、準備が整ったので、お待ちかねの観光タイム。 まずはともかくご飯。腹が減ったので、小籠包を食べるべく、有名な鼎泰豐の信義本店に行った(近かった)。 「開店まだだよ、直ぐ近くに系列店(新生店)があるからそっち行ってね」と言われ、それに従った。
早朝便だったので開店直後に駆けつけられたが、それでも20分くらい待った。 ただ、自分たちが食事を済ませて出るときはもっと人が居たので、早く来れてよかったと思う。 待ち客は日本人が大半だった。
店員さんは、多国籍であった(胸に名前と出身国?のバッヂを付けているのでわかる)。 母国語以外のお客さんと合うことが勧められているのか、色々な国のバッヂを見ることになった。 後、日本人の方もいらして、異国で大変だなあと思いもした。
小籠包だが、肉汁も去ることながら、まず酢(米酢?)が美味しかった。「小籠包なら中華街でも食べられるがそんなに違うんだろうか?」と思っていたが、ここからして違った。
後、酢と醤油の比率(3:1。店員さんが最初は調合してくれる)も驚きで、酢が多いのだ。
しかしこうすることで、醤油の味で小籠包の味が消えることなく、またお酢の甘さを感じながら食べられて、とても美味しかった。
また、付け合わせの生姜(これもよく合う)も日本には無い発想。
その他に豆苗・炒飯・水餃子・スープを頼んだが、どれも格別の美味しさ(あとおかわり自由の中国茶がまた美味しい)。
会計は結構高かった(2名でTWD 1,375 ≒ 5,000円弱)のだが…それに足る満足度であった。
…出てから気づいたんだけれど、鼎泰豐って日本にもあるんだね。あーあ。
中正紀念堂に行く
次に向かったのは中正紀念堂。 結構食べたし、MRTの中正紀念堂駅も少し離れているし、そもそも異国は見ているだけでも楽しいものなので、歩いて向かった。
裏側から入ったため、最初に梅園、次に地階(蒋介石の文物展示室)を見て、危うく本体を見忘れるところだった。 ちなみに、地階には、簡単な飲食店に土産屋、応接展のスペースのほか、観光案内所兼休憩スペースがあった。かなり日本の観光施設に近くて、あまり遠くに来た気がしない。
入る時は、非接触型の体温計で熱を測られた。 これは台湾の旅行中、大体どの施設でも行われており、入る度に引っかかりやしないかとビクビクしていた(途中から慣れてきはしたものの)。 また、これ比べると、日本はのほほんとしたものだなあと思ったりした(あと非接触型体温計という便利なものの存在が認知されていない)。
文物展示室では、蒋介石に関する様々な資料を見たが、私の浅い知識ではあまり付加的な理解を得られなかった…。 そもそも、中国本土、台湾ともに日本から近いけれど、近いが故に却って興味の対象とならず、高校までに習った歴史の朧気な記憶しか持ち合わせていない。 幸い解説は漢字なのでうっすらと意味はわかるが…。 そのような状態で印象に残ったことは、総統の地位でありながら比較的質素な暮らしをしてきたこと、日本と関わりがあること、そして中国本土への望郷の念のようなもの、か。
儀仗兵の交代は見ていない。
中正紀念堂については、Wikipediaを見てから行くと、より楽しめるかもしれない。その色や形に、尽く意味を持たせているらしい。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E6%AD%A3%E7%B4%80%E5%BF%B5%E5%A0%82
龍山寺へ
次に、台湾の寺を見てみたいということで、有名な龍山寺に行った。 中正紀念堂駅から地下鉄に乗り、西門で乗り換えて龍山寺駅へ。
龍山寺の地下鉄駅から地上に出ると、なんだかおじ(い)さん達が沢山座って話し込んでいた。どこの国もこれは変わらない光景か。
龍山寺は本当に直ぐ近くにあり、利便性に感動する。 この辺りで、暑くてパーカーを脱いだ。あと、カメラ(RX100Mk3)をやっとかばんから出した。
寺の前では法輪功の宣伝ブースが出ていた。龍山寺そのものを見に来たはずだが、どうしても時事問題となっている方に目をやってしまう。ブースには「制止中共」と書いてあり、そこだけを見て、法輪功の宗教的側面と弾圧を受けている被害者の面を思い、複雑な気分になった。が、改めて写真をよく見ると、左側の張り紙はよく読み取れない(ので、もしかしたら関係なかったかもしれない)。もっとも、右下の張り紙は"Stop Organ Harvesting in China"で、こちらは法輪功学習者への臓器狩りのことと思われる。
寺自体は、正に本場の中華街の建物といった感じで、私はあまり建築様式に関する知識はないけれども、赤屋根や凝った装飾、これでもかというくらいに屋根に載っている龍の彫刻などを見ていた。 首里城に近いものを感じる。
しかし、中国の建築様式はかなり特徴的だと思うのだけれど、あまりそれを指し示す単語を思いつかない。あまりまとまった記述も見ない気がする。
一口に寺とは言えど、そこに来た人間の挙動は日本とは大きく違った。 まず、手前にある台に、皿に乗せられた花を置く。いや、花だけならまだしも、菓子だのなんだの、色々なものが置かれている。 祈り方も日本とは違う。線香を持ったまま前に行き、線香を持った両手を掲げる。そして、そこに頭を近づけお辞儀をする。皆熱心にやっていた。
私も、中に入ると、無料で線香を一本貰えた(コロナウイルスの騒ぎもあって、このサービスは廃止されたらしい)ので、見様見真似でやってみたが、うまくできていたのかは分からない。
この龍山寺は、本殿の裏側にも様々な崇拝対象(神…でいいのか?)がいらっしゃる。 ぐるっと回って覗いていく。
今、龍山寺のWikipediaを見ていたら、以下のようなことが書いてあった。知らなかった、蛇は一度食べてみたいと思っていたので、凄く後悔している。
周辺では夜市(華西街観光夜市)が開かれ、ヘビ料理の店を特色とする観光名所となっている。店頭に生きたヘビが陳列してあり、ヘビを捌くパフォーマンスが行われる。
ひと通り見たので、次の場所に移動することにした。時刻は14時くらい。どうするか…。 ひとしきり悩んだ末、台湾らしいかき氷を食べに行くことにした。
有名なお店があまり近くにないようで、Google Mapで検索して出てきた西門の店に行くことにした。
西門街
「三兄妹雪花氷」でマンゴーかき氷を食べた。オタク向けな店名だが、普通のお店である。愛想のいいおばちゃんが軒先でメニューを見せてくる。
注文方法だが、1Fで注文し2Fで待っていると、エレベーターで運ばれてくる。注文票をエレベーター前の店員さんに見せればよい。
完全に日本サイズを想定して1人1皿頼んだが、これが中々に巨大だった。下の写真を見てもらえばわかるが、四角い皿の1辺が500mLペットボトルの高さくらいある…。 マンゴー好きなので、最初1/3くらいはとても美味しいと思っていたが、正直途中からちょっとつらかった(完食はした)。
西門街は、かき氷以外にも、沢山出店がある。どちらかというと、観光客より地元の若者向きである気がするが。ここの雰囲気は、入り口が完全に渋谷センター街で、その後秋葉原とアメ横を足して2で割ったような感じだ。
最後、オタクビルのようなものがあるらしいので行ってみた。名を「萬年商業大樓」という。 見た目の雰囲気と入り口は、秋葉原のドン・キホーテ(とレジャラン)のビルにそっくりだ。 内部はラジオ会館や中野ブロードウェイに似ている。細かいテナント店舗がそこかしこに入っている。
低層階は別にオタク向けじゃない店舗も多い。上の方に行くと、フィギュア専門店などが軒を連ねている(建物の中だが)。日本から輸入したのか、日本語アニメ雑誌とかもあった。 こればかりは、日本が文化の中心で、日本から世界へ発信されていることを実感した。
一通り見て、チェックインの時間にもなったので、地下鉄で一旦ホテルに戻った。 台湾の地下鉄はなかなか面白い。面白ポイントの一つが広告で、日本ではカタカナや英語表記が幅を利かせているけれど、台湾だとなるべく漢字だけで表記されているので、「そう来るか~」と思ってしまうものが多い。
夕食
と思うじゃろ?実はホテルに帰ってとりあえずベッドに飛び込んだら、そのまま寝ていた…。
ということで、まさかの途中で寝落ちして、(折角の観光に充てられる時間を無駄にしながら)1日めは終わった。まあ、深夜便だったし仕方ないね…。
吾妻線(大前~長野原草津口)
8月の土日、浅間連峰を1泊2日で歩いてきて、その帰り、国民休暇村鹿沢高原で日帰り入浴し、そこからわざわざタクシーで吾妻線の万座・鹿沢口駅まで来ました。
さて、このような場所に来ることは今後滅多に無いでしょうし、絶好の機会ですので、前から気になっていた吾妻線の乗り潰しをしてきました。
吾妻線は、既に草津温泉に行った時に、渋川~長野原草津口までは乗っていましたので、残るは長野原草津口~大前です。
そう。JR東日本の誇る本数の少ない区間、1日4.5往復の万座・鹿沢口~大前に乗ってきました。
吾妻線のダイヤ
さて、旅行記(主に写真)を始める前に、少し机上調査したのでその内容を話します。 このような閑散路線を見ると、少なくない人が「この吾妻線の末端区間 万座・鹿沢口~大前は昔は本数が多かったのだろうか?」と感じると思います。 どこのローカル線も、最近は減便のニュースをよく見かけますからね。昔はもっと賑やかだったのかもしれません。
しかし、吾妻線の大前については、そうではなく、元々本数が少なかったようです。
下表に、家にある時刻表から拾った本数の推移を並べてみました。
これを見ると、普通列車、特に渋川~長野原草津口の本数は増えているのが分かります。ローカル線は減るもんだと思っていたので意外でした。昔は車両不足だったんでしょうか。
逆に、特急は減り気味です。現行ダイヤでは長野原草津口~万座・鹿沢口間の普通列車が増えていますが、それとは別に特急が長野原草津口止まりとなり、総合的には減っています。
で、肝心の大前は、1971年の延伸時に開業したものの、1976年の時点から1日5本で、JRになってから本数が減ったのではなく元々少ないようです。うーん。なぜ延伸した。でも、国鉄時代から1日5往復というのは、相当なローカル線のはずです。一体どのような場所なのでしょうか。
家にある時刻表から拾った、吾妻線の列車本数の推移(正確性の保証はありません。目視で数えただけなので)
時刻表 | 普通・快速(渋川~長野原草津口) | 普通・快速(長野原草津口~万座・鹿沢口) | 普通・快速(万座・鹿沢口~大前) | 特急 |
---|---|---|---|---|
現行 | 14 | 10.5 | 4.5 | 特急草津3 |
1998年2月号 | 14 | 9 | 4.5 | 新特急草津3*1 |
1994年1月号 | 14 | 9.5 | 5 | 新特急草津3*2 |
1987年1月号 | 13 | 9.5 | 5 | 新特急草津3*3 |
1984年6月号 | 11 | 8.5 | 5 | 急行草津1, 特急白根4 |
1980年4月号 | 11 | 8.5 | 5 | 急行草津4, 特急白根1 |
1976年11月号 | 11 | 9 | 5 | 急行草津4 |
ただし
- 国鉄バス渋川線(歴史が結構あるんですね)は除く。昔の時刻表だと書いてあるため
- 臨時の特急・急行(シュプールも含みます)は除く
- 吾妻線内を各駅停車として走行する(端的に言うと時刻表上の表示が、JR時刻表であれば赤、JTB時刻表なら太字)の列車は普通列車としてカウント
- 長野原草津口、万座・鹿沢口、大前以外を始発・終着駅とする列車はなし
記録
ということで本編を始めます。
さて、いきなりですが、下山し国民休暇村鹿沢温泉で入浴してから、タクシーで万座・鹿沢口駅までやってきました。 登山の話はyamarecoを参照してください。
万座・鹿沢口駅を見る
万座・鹿沢口駅は…なかなか見どころがあります。
- 1日6往復の列車が折り返す駅ですが単線です。来た列車はそのまま折り返すか、大前まで回送するようです
- 嬬恋村にあります。村にある駅って結構珍しい気がします
- その上高架駅です
- 高原野菜で有名な嬬恋村の駅だけあり、駅前の水準点で標高772.8mと、地味に結構高いところにあります(出口に出荷量日本一のポスターが貼ってあるので見てみて)
- どうも近年(2017年)に無人化したのか、有人駅の名残が随所に見られます。そしてその副作用として指定席券売機が撤去されてしまったようです。なのでここから長野原草津口発の特急券が買えないということになります。これはちょっと不便なんじゃないかと思わなくはないです(でも旅行で使う人は事前に買っていそうだ)
ちなみに、2015年度の1日平均乗車人数は205人とのことで、長野原草津口以西ではぶっちぎりで乗降客数が多いです。
駅の裏にはバス乗り場がありますが、鹿沢線が廃止されてしまい、ちょっと寂しい感じになっています。
駅の近くには、嬬恋村観光案内所、駅前食堂(あさひ食堂)、セブンイレブンがあり、結構便利です。
この日、着いたのが16時頃で、大前行きは17時7分発だったので、しばらく駅構内を色々見て回ったり、セブンイレブンに行ったりして暇をつぶしていました。
いよいよ大前へ
そろそろ時間になりましたので、大前に行きましょう。
万座・鹿沢口~大前は、走行時間はわずか4分なので、車窓を眺めているとすぐ着いてしまいます。 ここに来るまでの労力と比べると、本当に呆気なく終わってしまう、そんな感じです。
そもそも万座・鹿沢口の時点で人が全然乗っていませんでした(数名降りた)。4両編成で10人居るのかな?というくらいなので、ガラ空きもいいところです。渋川側に近づくにつれ人がどんどん増えるのでしょう。
大前駅で列車は折り返しますが、折返しまで20分くらい時間があるので(まさに見物していってねと言わんばかりに)、駅を見てみました。
簡素な駅ですが、小さな待合室とお手洗いがあります(待合室には駅ノートもあります)。ただ…お手洗いはちょっと敷居が高い感じなので、列車のお手洗いを使う方が良いかもしれません。
雰囲気としては山間集落の端っこになぜか駅がある感じで、なかなか独特の雰囲気で面白かったです。 なお、近くには団地(!)がありました。でもこれ電車使うかな…。
大前までは多分4人乗っていましたが、全員同業者のようで、駅からどこかに向かうわけではなく、各々駅を見ていました。
さて、大前駅で困るのが、なんと乗車駅証明書発行機がありません。勿論券売機なんかもありませんので、切符無しで折り返すことになります。車掌さんも特に回ってくるわけではなく、私は結局山手線の駅まで切符無しで載っていました。久々にドキドキしました。で、窓口で「切符ありません」「乗車駅証明書発行機のない大前という駅から乗ったんです」「信じてください」みたいな悲痛な声を出したら(まああと万座・鹿沢口の乗車駅証明書と、万座・鹿沢口→大前の切符は持っていたのでそれを出したのも功を奏したか)理解してもらえましたが。
切符回収箱はあったので、意外だなあという感じです。
渋川、そして東京へ
さて、大前駅を一通り写真に収めて満足したので、列車に戻って発車を待ちます(なぜなら外は暑かった)。
定刻通り、時間は渋川に向けて発車しました。
万座・鹿沢口、袋倉(ここまで嬬恋村。なんと嬬恋村には3つも駅があるのです)、羽根尾、群馬大津(上州じゃない)ときて、長野原草津口に到着。20分くらいでしょうか、来るのは大変でしたが、割とあっけなく、吾妻線を完乗しました。 このアクセスの大変さを思うと、片付けられてよかったなあという感じです。
そこからは、(寝たり携帯を見たりしてあまり記憶がありませんが、)中之条、渋川、そして終点新前橋まで行き、新前橋からは高崎線グリーン車で東京まで帰りました。
これで旅行記としては終わりですが、ちょっとばかり気になったことがあるので、書きます。
最近、磐越西線喜多方~会津若松が非電化にされるニュースが出回りました。 その前に、いつだか忘れましたが、非電化化や単線化も考えていると発表があったので、どっかはやるんだろうなあと思っていましたが、そこなんだという気持ちになりました。
で、他にどんな場所が非電化化される可能性があるのか、オタクな方々はそういうのが大好きですから、予想が色々出ていたのですが、その一つに吾妻線の長野原草津口以西というのがありました。
もっとも、吾妻線は長野原草津口まで電化区間ですし、この近くに気動車を使う路線はない(一番近くて八高線)ため、磐越西線とは色々条件が異なると思いますが。
とは言え、休日の様子だけ見て決めるのもどうかと思いますが(ローカル線の主役は学生なので)、少なくとも休日の様子だけから見ると、長野原草津口で系統分離し、長野原草津口~大前間は、長野原草津口で電線から充電するような気動車になっていてもおかしくなさそうだなあと感じました。
しかし、Wikipediaから情報を拾えるこの区間の利用者数は下表の通りで、1本辺り平均で、群馬大津以西では計40人くらい乗っているようです。意外と多いですね。2両編成くらいにはなりそうだ(烏山線のEV-E301系が2両で座席48人分)。
うーん、電化による運営コストの増大幅なんて分かりませんし、これではやはり電化のままのほうが良いと判断されるのでしょうか?よく分かりません。
駅 | 長野原草津口 | 群馬大津 | 羽根尾 | 袋倉 | 万座・鹿沢口 | 大前 |
---|---|---|---|---|---|---|
① = 1日平均乗車人数 | 740 | 86 | 41 | 19 | 205 | 50 |
② = ① /(定期列車往復数) | 43.5 | 8.2 | 3.9 | 1.8 | 15.2 | 11.1 |
信越本線・弥彦線・米坂線・左沢線・仙山線の旅(2日目)
朝
昨日はホテルに着いてベッドでゴロゴロしていたら寝てしまいました。 正確には、午前0時過ぎに一度起きたっぽいです。流石におなかが減ったので、高田で購入した和菓子を食べたりしていました。 で、また寝たみたいです。
朝起きて、シャワーを浴び、荷物を準備していそいそと出発です。 流石にお腹が減りました。朝食を食べないとです。 ただ、(これはどこの都市でも同じだと思いますが)朝食を泊まっているホテル以外で食べるのは若干苦労します。 チェーン店以外だと、定食屋というのはあんまりなく、モーニングをやっている喫茶店とか、あるいは別のホテルの朝食バイキング…。
今回は、Google Mapで調べて出てきた、CoCoLo新潟という駅ビルの中にある「魚沼釜蔵 新潟店」というところで採りました。 上にJR東日本系列のホテルメッツがあるらしく、そちらの朝食会場ともなっています。
私の泊まっていたホテル シングルイン新潟からは駅舎を挟んでちょうど対角線の位置にあり、急いで向かいます。 途中、新潟駅駅舎の南側を抜けてきましたが、通路が思ったより狭く、ここは自由通路としての機能を持たせないのか?と感じました。 お店へは2Fから入ろうとしましたが、2Fのぽんしゅ館はたしか閉まっていて、ホテルメッツのエレベーターで1Fに降りてお店に向かいました。 受付の人に外来ですと告げ、その場でお金を払いバイキングです。 疫病が蔓延中なので、ビニール手袋をしてから料理を取っていきます。 料理は結構品数があり、ご当地のメニューもあったので良かったです。さすがは新潟、料理が美味しい。
さて、急いで食べたら駅に戻り、東京に帰るきっぷを買います。 と言っても、経路は新潟 → 米沢 → 山形 → 仙台 → 東京都区内と、そこそこ複雑です。 指定席券売機で手っ取り早く買えればよかったのですが、そうでないとみどりの窓口行きで、そこでどれくらい時間かかるかは出たとこ勝負という、なんとも不安が残る感じです。 なので戦々恐々としていましたが、指定席券売機で普通に買えました。優秀…! これで安心してべにばなに乗れます。
改札を入ると、電光掲示板には米沢行きの文字が。遂に米坂線に乗るのですね。 遠い都市の名前が行き先表示されると旅情がくすぐられるのは私だけでしょうか。
米沢までは3時間くらいかかります。飲み物などを念の為準備しておきます。
ホームに上がると、まだべにばなは止まっていませんでした。 普通の乗客に混じって、その手の人達だろうなあ…という人もちらほらホームで見かけるようになります。 空いているといいなあ…と思いながら、列車を待ちます。
快速べにばなの車両は、どうも出庫のついでに新崎からの白新線普通列車として運転するようで、新潟に入線した後、乗客が降りていきました。 その後乗車して、ボックスシートを確保します。車両は2両だったので、1区画に1人くらいでした(これは終点まで変わらなかった)。
キハ110系は椅子が結構ふかふかなので助かります。行儀はあまり良くありませんが、足を伸ばして長旅に備えます。
快速べにばなで新潟→米沢へ
さて、べにばなで新潟を出発です。 発車前に人がどっと乗ってくる、ということはなく、結局ボックスシート1区画に1人程度のままで走り出します。
白新線を通って新発田へ(一応このとき白新線を完乗したことになりました)向かい、そこからは羽越本線の坂町まで行きます。 眺めは、昨日の新津~新発田間の車窓とあまり変わりませんが、二王子岳でしょうか、雪山が見えたので良しとします。
坂町は、分岐駅ですが割とこじんまりしていました。 ここからカーブして米坂線です。
米坂線に入ると、車窓はひたすら山、そして並行する横川(荒川)と国道113号、という感じになります。 いくら北には朝日、南には飯豊という山があるからといって、線路を敷くにはここしかなかったのでしょうが、それにしても思ったより山深いところを走ります。 その割に、並行する高規格道路があるわけでもないのに1日数本ですし、この路線には需要があったんだろうか…(一時期は山形や仙台と新潟とを結ぶ機能があったようですが…そもそも新潟と南東北にそこまで結び付きがあるんでしょうか?)と思わずにはいられません。
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快速べにばなは快速とは言え、もはや米坂線内は各駅停車。山間の集落近くの駅に、乗降客がたとえ居なくてもぽつぽつ1つ1つ停まっていきます。 駅間は距離があるのか、エンジンを唸らせて結構なスピードで飛ばしていきます。 西の方にある鉄道会社がよく25km/hまで減速するのとは大違いで、JR東日本の余裕を感じます。
べにばなで乗り降りがあったなと思ったのは、途中の小国です。やはり集落と町とでは違うようです。 小国は、山に囲まれていながら、日本重化学工業とクアーズテックの工場があるのが面白いです。 この小さな町からシリコンウェハーが出荷されていたとか。なんでなんでしょう。原材料が近くで取れる?それともダムの電力が必要だった?
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列車は羽前沼沢駅を過ぎ、宇津峠を宇津トンネルで超えると、米沢盆地に入ります。 車窓もひたすら山だったのが、広い平野へと変わりました。新潟側と違い、結構雪が残っていました。
手ノ子をすぎると、始発列車も設定されている羽前椿駅。米沢盆地の間での旅客流動があるということでしょうか。 ここから米坂線は、米沢には直進せず、蛇行するように北へ南へと進路を変えていきます。 その間もポツポツとまた駅に止まっていき、次に大きいのは今泉。ここは長井線の車両がホームで暇そうに佇んでいました。
そこからは若干乗客が増えたな、と思いつつ走って、11時半頃にようやく米沢に着きました。 これで米坂線完乗です。なかなか面白かったんですが、次乗る機会があるのかはよく分かりません。 多分、朝日か飯豊に行った際に使うくらいでしょう。
米沢→山形、山形を少しだけ観光
米沢1131着。お手洗いに行って、1136発山形行き電車で早速移動します。 本当は米沢観光もしたかったのですが…(上杉家米沢藩のお膝元、米沢市上杉博物館とか米沢城址とか…)全ての町に途中下車しているといつまで経っても帰れないので、アクセスの良い街は飛ばします。
奥羽本線のうち新幹線の通るこの区間は、記憶にあるだけで3回通過しており、あまり目新しくはありませんが、前は新幹線での移動だったので、山形に出る若者などが乗ってくる普通列車の旅もそれはそれで面白いものでした。
私が免許合宿に来た赤湯を通ると、電車は大きく右にカーブし、赤湯市街を望みます。 思ったより市街が広がっているなあと思いました。こう、やっぱり駅と街の中心がズレているんですよね。
そうこうしながら1225山形着。ちょっとバスに乗ってふらっと観光にいきます。
山形は山形でこれまた見どころが多く、この時だけで全てを見て回れませんでした。 大きくは霞城公園・最上義光歴史館(つっても最上氏はお家騒動で3代だけで、そこからはコロコロ藩主が変わったのだが…)のあるゾーンと、街の中心である七日町・山形県郷土館のゾーンの2つがあると思います。 私は後者の山形県郷土館に行ってみました。
山形は地方都市ですがバスの本数が結構多く、駅前からバスで向かいます。系統などはGoogle Mapを参照してください。 山形市役所前で降りると、目の前にどーんと巨大な山形県郷土館が現れます。
ここは重要文化財であって、保存されている旧県庁舎・旧議会堂が転用されたもので、外観・内部ともに当時の面影がよく残っているのだと思われます。 中の展示を見ると、なるべく当時を再現するように、床やバルコニーなどを修復したのだそうです。 建てられたのが1916年ですからもう100年以上建っていることになりますが、山形の行政の中心である県庁舎にふさわしい風格を今でも漂わせています。 内部も、当時にしては先進的だったであろう洋風の部屋が復元されていて、私の目からしても豪華絢爛に見えます。
また、展示も充実しており、山形の各地方の紹介や(庄内は結構違うものですね。まあ、たしかに藩も違いますもんね)、有名な三島県令の業績、地元山形の資料に基づいた近代史の紹介など、中々面白かったです。 全体的によくまとまっており、山形県への理解が深まるとともに、このような施設が県民(特に子供)向けに用意されているのは良いことなのだろうなと思ったりしました。
写真撮影不可という札を見かけなかったので、写真を幾つか載せました。でも全てではないですし、是非一度足を運んでみることをおすすめします。
で、次に隣の旧議会堂を見物しようとしたのですが…(実は、博物館系は結構行ったことがあるのですが、議会には全然行ったことがない)催事が行われているとのことで、入れませんでした。残念。仕方がないので外から建物だけ眺めました。
文翔館を見た後は、通りを南に下り、昼食を摂ることにしました。時刻は14時前で、Google Mapを見てもどこで食事にありつけるのかよく分からなかったのですが(ダメだったら駅に戻って平田牧場というお店で食べようと思っていました;疲れていたのでとんかつかあ…という感じだったのですが、他にないので)、七日町御殿堰という複合施設のそば屋がやっていたので、そこに入りました。 味は…老舗とのことですが、私にはそばの違いというものがあまり分からず…。ちょっと高かったかなという印象でした。
このあたりは七日町という場所のようで、いかにも中心地といった風でした。 実際、人もそこそこ歩いていましたし、E-NASという複合商業施設では何かの催しが中庭で行われており、賑わっている印象でした。 が、百貨店大沼とやまぎんホール(山形県県民会館)という2つの大きな建物が一時的にですが廃墟というのは、ちょっと厳しいものを感じました(あと、全然見ていませんが、地階以外のテナントの入りは…どうなんでしょう?アズ七日町など、2・3Fは本屋が抜けてしまったとありました)。 前者の百貨店大沼は、新宿伊勢丹に似た建物で、率直なところ訪問当日がたまたま休業日だと思っていました。が、実は経営破綻していたようです。 やはり、往年はもっと人がたくさん歩いていたのでしょうか。
この大沼の閉店と、マリーン5清水屋という酒田の百貨店の閉店により、山形県からは百貨店がなくなったようです。 そういった点で、この建物が鎮座し続けるというのはあまりよい印象を与えなさそうですが…。
それから、大沼は経営破綻まで紆余曲折あったようです。Wikipediaに色々と書かれていて、よく読めていないのですが、Wikiから拾ってみると下記のような感じでしょうか。プレイヤー多いな。 あと、耐震問題というのは結構大きいのですね。とはいえ、岩手花巻のマルカンビル大食堂のように一部残すという選択肢もあるらしいので、今後どうするのか気になります。
- 2017/05/25 決算資金が不足(https://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20200318_01.html)
- 2017年秋ごろ 再建のスポンサーとして、マイルストーンターンアラウンドマネジメント(MTM)に優先交渉先が決定
- 2017/12/25 MTMと経営支援を受ける覚書を締結
- 2018/04/23 臨時株主総会を開催。株式の100%減資、全役員退任、MTMによる増資の引受、MTMの早瀬社長が大沼社長にも就任したという新経営体制を発表
- 2018/05/XX 早瀬社長→代表取締役、新社長 → 長沢(澤?)社長
- 2019/03/22 臨時株主総会と取締役会。大沼投資組合が、MTMが保有する大沼全株式を担保とする債権者から全株式を取得。早瀬社長等解任。永瀬社長就任
- 2019/06/07 長澤元社長が代表取締役として復帰
- 2019/07/12 取締役が1人解任
- 2019/09/30 永瀬社長辞任
- 2019/10/XX 山形本店の不動産の所有権がエム・エル・シーへ移動
- 2019/11/XX 談合入札が判明し、公正取引委員会による立ち入り調査
- 2020/01/26 山形本店を閉店、従業員を解雇
- 2020/01/27 破産申告の申請・破産手続開始決定
- 2020/07/15 感謝閉店セール開始(商業コンサルタント会社「やまき」が実施)
- 2020/07/15 感謝閉店セール終了
- 2020/11/24~12/1 旧山形店等の不動産競売入札
- 2020/12/26 売却が正式決定(山形本店は「土地・建物を所有する実業家」(前述のエム・エル・シーを含む企業グループの経営者?)→山形市都市振興公社へ)
- 2020/03/04 破産手続廃止決定
- 2020/04/06 大沼の法人格消滅
帰りは、1ブロック移動して七日町バス停からバスに乗り、駅に戻りました。
左沢線を往復
山形からは、今度は左沢線に乗ります(1527発左沢行き)。
率直に言って睡眠不足なのか食生活のリズムが壊れていたからか宿泊施設との相性だったのか、このとき若干体調が悪かったんですよね…(熱ではなく頭痛と気持ち悪さ)。 しかし、今ここで乗らないと、左沢線のためにわざわざ山形まで来るというのは結構な手間で、なんとか左沢線に乗り込みました。
ホームに降りると、左沢線用の塗装が施されたキハ100系がいました。 ああ、そう、これですよね…。前から存在は認知していたのですが、遂に実物を目にして、ちょっと感動がありました。
あと、左沢線は学生が多いと聞いていたのですが、確かに車内には学生が多くいました。 といっても、4両という長さだったので、座席にポツポツ座っている感じでしたが。
車内はべにばなとは違いロングシートで、あとお手洗いもないので、山形近郊の通学路線という雰囲気があります(実際、結構朝は混むらしいです。調べると、混雑に巻き込まれた人のブログが結構出てきます…)。
さて、列車は左沢に向かって行くわけですが、途中私はずっと寝てしまっており、気がついたら終点左沢駅に向かって大きくカーブしているところでした。 左沢では折返しが本来5分だったところ、確か遅れていたので、駅舎の写真を取ることもままならず、切符をそそくさと渡して、お手洗いに急いでいき、帰りの列車に乗り込みました。
左沢(あてらざわ…読めない)、最上川の船運で栄えた町だったんですね。今でも幾つか昔の繁栄を偲ぶ建物が残っているようです。最上川の川辺に立ち、往年の時代に想いを馳せても良かったのですが…何しろ時間がないので、惜しみつつ帰ります。 (ちなみに、「最上川の流通・往来及び左沢町場の景観」として重要文化的景観(建造物に対する伝統的建造物群保存地区と違い、こちらは景観に対するもの)に選ばれているようです。やっぱ見てくればよかったな…)
帰り道は車窓を眺めていました。左沢を出て右にカーブするときの、合わせて蛇行する最上川が印象的でした。
乗客はやはりまばらな感じ。平日だったらこの時間は明らかに混むため4両なのでしょうか。
で、この列車、山形での接続が凄い微妙です。 というのも、山形着が1656で、これから乗ろうとしていた仙山線が1658発と、乗り換え時間がわずか2分なのです。 勿論1時間に1本の世界ですから、接続は取ってくれるのでしょうが、些か不安があります。 なので、仙山線が混んでいたら嫌だなあと思いつつも、手前の北山形で降りました。
北山形 → 仙台 そして帰京
北山形駅は謎の構造をしていました。 そして、案内板がなく、次の仙山線がどのホーム発なのか分からないのです(仙山線は3番ホーム or 4番ホーム)。 しょうがないので、駅舎にある時刻表を見に行って、それで番線を確認しました。 これ、時間に余裕があったから良かったのですが、そうでないとちょっと危なかったかもしれない(その場合は、跨線橋から来る電車を確認し急いで降りるのが吉か)。
仙山線は幸い空いていました。仙台と山形を速達で結ぶイメージだったのですが…(なんか一時期はノンストップの快速があったような)今はバスに負けてしまっているのでしょうか。 途中駅でも全然人が乗ってきませんでした(乗ってきたのは仙台近郊になってから)。
途中、山寺を横目に見ると、列車は米坂線に劣らないような山奥を走るようになりました。 何なら滝などもあって風光明媚ですらありました。
面白山高原、奥新川と、ザ・秘境駅といった駅にもきちんと止まりながら、山越えをし、列車は仙台市街に入ります。 最終的には、今から仙台で飲んだりするであろう若者を乗せつつ、1817分に仙台に着きました。
とりあえず仙台駅前を一瞬だけ見て(ペデストリアンデッキが特徴的ですよね)、お土産を買いました。 本当は牛タン定食を食べたかったのですが、時間が時間なので、仕方がなくテイクアウトに変更。 これだけはコロナ禍によって得したことなのでしょう。